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マーケット市況情報
2013年01月18日 13時01分
2012年12月の貴金属市況2013年01月18日 13時01分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,718ドルでスタートした12月の金相場は3日に月間最高値となる1,720ドルに上昇した後、商品市場が全般的に軟調な展開となる中、金相場においても投機筋の手仕舞い売りが優勢となると、ユーロ圏の低調な経済指標の発表を受けて対ユーロでドル高が進行しドルの代替資産としての側面からも売られ6日には1,693ドルに下落しました。その後7日に発表された11月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比で市場予想以上に増加したことに加え、失業率も7.7%に低下。米景気先行き不透明感がやや後退したことで一時1,690ドル近辺に下落する場面が見られたものの、米国の追加金融緩和へ対する期待感や、財政の崖問題をめぐる与野党の協議難航を背景に安全資産の側面から逃避資金の流入が見られ10日には1,712.50ドルに上昇しました。その後、米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の拡大を決定。超低金利政策の解除のタイミングを失業率が6.5%を下回る水準になるまでなどとする具体的な条件が示されたことで、しばらくは緩和が継続するとの見方から投機資金の流入が旺盛となり12日には1,716.25ドルに上昇しました。
しかし1,720ドル近辺では投機筋の利益確定の売りが優勢となり13日には1,692.75ドルに下落。その後18日に一時1,699.50ドルに回復する場面が見受けられたものの、米国の財政の崖問題を巡り共和党のベイナー下院議長がオバマ米大統領に対し所得100万ドル超の富裕層の所得税率上げを受け入れる案を提示したことを受けて与野党協議が難航しているとの見方が台頭。クリスマス・年末の休暇を控えてポジション調整やリスク回避の動きが強まり、投機筋の手仕舞い売りから21日には月間最安値となる1,648.25ドルに下落しました。
月半ばには財政の崖回避に向けてオバマ大統領と協議を続けている共和党のベイナー下院議長が下院での関連法案の採決を断念したことを受けて米財政問題の不透明感が高まると米株式相場が下落する中、一転して安全資産としての買いが優勢となり、24日には1,662.50ドルに回復しました。月末にかけては欧米がクリスマス休暇となる中1,660ドル近辺での値動きの乏しい展開となったものの、31日には米財政の崖の回避に向けた与野党の協議が年内に合意するとの観測から投資家心理が改善。米株式相場や原油相場など商品市場の上昇に追随するかたちで値を伸ばし1,664ドルに上昇して越月しました。
■国内金相場
4,581円でスタートした12月の国内円建て相場は、ドル建て金価格の下落に合わせて5日に月間最安値となる4,499円に下落しました。その後はドル建て金価格が上昇に転じたことや円安傾向となったことで、国内円建て相場は上昇基調を形成。13日には4,604円に上昇しました。月半ばにかけては4,600円を挟んでのレンジ相場を形成しましたが、月後半にかけてはドル建て金価格が下落基調に転換。一方で為替相場は円安基調が継続したことで国内円建て相場は下値の固い展開となり、おおむね4,550円近辺を維持しました。月末には一段と円安が進行したことで28日には月間最高値となる4,657円に上昇して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,599.00ドルでスタートした12月のプラチナ相場は、米国の財政の崖問題を巡る与野党協議に目立った進展が見られない中、リスク回避の動きから米株式相場や商品市場全般において投機筋の手仕舞い売りが優勢となる中、プラチナ相場も軟調な相場推移を形成し6日には1,580ドルに下落しました。その後発表された11月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数の増加幅が市場予想を上回ったことに加え、失業率も7.7%に改善したことが好感され、米株式相場が上昇。また中国の11月の工業生産が前年同月比で増加したことや同国の11月の自動車販売台数が高水準となったことを受けて景気回復への期待感が高まる中、工業用材料としての側面から需要の拡大が意識され上昇基調を形成すると、米連邦準備理事会(FRB)がFOMCで量的緩和の強化策と、米失業率が6.5%を下回るまで超低金利政策を続ける方針などを決定したことにも後押しされ、12日には月間最高値となる1,640ドルに上昇しました。
しかし1,640ドル近辺はおおよそ2ヶ月振りの高値圏であったこともあり投機筋の利益確定の売りが見られ上値の重い展開となると、大型減税の失効と歳出削減が重なる米国の財政の崖問題への警戒感が強まる中、投機筋の売りが優勢となり徐々に下値を切り下げる展開となり17日には1,602ドルに下落。また月半ばには財政の崖回避に向けてオバマ大統領と協議を続けていた共和党が下院での関連法案の採決を断念。与野党協議が年内に合意に至らず米景気に悪影響を及ぼすとの警戒感から軟調地合いとなると、クリスマス休暇を前に実需にも目立った動きが見られない中、21日に1,533ドルに下落しました。
月後半にかけては欧米がクリスマス休暇に入ったことでおおむね1,540ドル近辺での小動きを形成したものの、休暇明け後の月末にかけては再び投機筋の売りが優勢となる中、軟調地合いが継続し31日に月間最安値となる1,523ドルに下落して越月しました。
■国内プラチナ相場
4,338円でスタートした12月の国内円建て相場は、5日に月間最安値となる4,262円に下落した後、ドル建てプラチナ価格の上昇と円安の進行に徐々に下値を切り上げ、13日には月間最高値となる4,443円に上昇しました。月半ばにかけてはドル建てプラチナ価格が軟調な展開となったものの、円安基調が継続したことで国内円建て価格は4,400円台を維持しました。しかし月後半にかけてもドル建てプラチナ価格が下落基調を形成し、国内円建て価格も徐々に下値を切り下げ25日には4,297円に下落しました。月末にかけてもドル建てプラチナ価格は軟調地合となったものの、もう一段の円安の進行に下値を切り上げ28日には4,343円に値を戻して越月しました。
■為替相場
82.36円でスタートした12月のドル円相場は、これまで選挙後に発足する新政権が日銀に対して追加金融緩和の圧力を強めるとの思惑から円安基調が続いていた反動から、日本の衆院公示を受けて選挙結果を見極めたいとの姿勢が強まる中、円の買い戻しの動きが優勢となり5日に月間最高値となる81.92円に上昇しました。
その後は米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した11月の非製造業景況感指数が前月から改善したのを受けて円売りドル買いが優勢となり82円台に下落すると、FRBが米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の強化策と失業率が6.5%を下回るまで超低金利政策を続ける方針などを決定したことを受けてドル買い円売りの動きが継続し、14日には83.71円に下落しました。また日本の衆院選ではデフレ脱却に積極的な自民党が圧勝。日銀に対する金融緩和圧力が増すとの見方からドル買い円売りが優勢となる中、円安基調が継続し17日には83.99円に下落しました。その後日銀が金融政策決定会合で追加の金融緩和策を全員一致で決定したことなどから円安基調が継続する中、また自民党の安倍晋三総裁が日銀に強力な金融緩和を迫る姿勢を改めて示したことで円売りの動きが加速し25日には84.73円に下落しました。
26日には第二次安倍晋三内閣が発足。安倍首相は財政・金融政策を総動員して景気回復を目指す考えを表明したことやインフレターゲットの設定に言及したことなどから、日銀の金融緩和への圧力が一段と増すとの思惑が台頭。月末にかけても円売りドル買いが優勢となり2010年8月以来約2年4ヶ月ぶりに86円台を突破。28日には月間最安値となる86.58円に下落して越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,718ドルでスタートした12月の金相場は3日に月間最高値となる1,720ドルに上昇した後、商品市場が全般的に軟調な展開となる中、金相場においても投機筋の手仕舞い売りが優勢となると、ユーロ圏の低調な経済指標の発表を受けて対ユーロでドル高が進行しドルの代替資産としての側面からも売られ6日には1,693ドルに下落しました。その後7日に発表された11月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比で市場予想以上に増加したことに加え、失業率も7.7%に低下。米景気先行き不透明感がやや後退したことで一時1,690ドル近辺に下落する場面が見られたものの、米国の追加金融緩和へ対する期待感や、財政の崖問題をめぐる与野党の協議難航を背景に安全資産の側面から逃避資金の流入が見られ10日には1,712.50ドルに上昇しました。その後、米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の拡大を決定。超低金利政策の解除のタイミングを失業率が6.5%を下回る水準になるまでなどとする具体的な条件が示されたことで、しばらくは緩和が継続するとの見方から投機資金の流入が旺盛となり12日には1,716.25ドルに上昇しました。
しかし1,720ドル近辺では投機筋の利益確定の売りが優勢となり13日には1,692.75ドルに下落。その後18日に一時1,699.50ドルに回復する場面が見受けられたものの、米国の財政の崖問題を巡り共和党のベイナー下院議長がオバマ米大統領に対し所得100万ドル超の富裕層の所得税率上げを受け入れる案を提示したことを受けて与野党協議が難航しているとの見方が台頭。クリスマス・年末の休暇を控えてポジション調整やリスク回避の動きが強まり、投機筋の手仕舞い売りから21日には月間最安値となる1,648.25ドルに下落しました。
月半ばには財政の崖回避に向けてオバマ大統領と協議を続けている共和党のベイナー下院議長が下院での関連法案の採決を断念したことを受けて米財政問題の不透明感が高まると米株式相場が下落する中、一転して安全資産としての買いが優勢となり、24日には1,662.50ドルに回復しました。月末にかけては欧米がクリスマス休暇となる中1,660ドル近辺での値動きの乏しい展開となったものの、31日には米財政の崖の回避に向けた与野党の協議が年内に合意するとの観測から投資家心理が改善。米株式相場や原油相場など商品市場の上昇に追随するかたちで値を伸ばし1,664ドルに上昇して越月しました。
■国内金相場
4,581円でスタートした12月の国内円建て相場は、ドル建て金価格の下落に合わせて5日に月間最安値となる4,499円に下落しました。その後はドル建て金価格が上昇に転じたことや円安傾向となったことで、国内円建て相場は上昇基調を形成。13日には4,604円に上昇しました。月半ばにかけては4,600円を挟んでのレンジ相場を形成しましたが、月後半にかけてはドル建て金価格が下落基調に転換。一方で為替相場は円安基調が継続したことで国内円建て相場は下値の固い展開となり、おおむね4,550円近辺を維持しました。月末には一段と円安が進行したことで28日には月間最高値となる4,657円に上昇して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,599.00ドルでスタートした12月のプラチナ相場は、米国の財政の崖問題を巡る与野党協議に目立った進展が見られない中、リスク回避の動きから米株式相場や商品市場全般において投機筋の手仕舞い売りが優勢となる中、プラチナ相場も軟調な相場推移を形成し6日には1,580ドルに下落しました。その後発表された11月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数の増加幅が市場予想を上回ったことに加え、失業率も7.7%に改善したことが好感され、米株式相場が上昇。また中国の11月の工業生産が前年同月比で増加したことや同国の11月の自動車販売台数が高水準となったことを受けて景気回復への期待感が高まる中、工業用材料としての側面から需要の拡大が意識され上昇基調を形成すると、米連邦準備理事会(FRB)がFOMCで量的緩和の強化策と、米失業率が6.5%を下回るまで超低金利政策を続ける方針などを決定したことにも後押しされ、12日には月間最高値となる1,640ドルに上昇しました。
しかし1,640ドル近辺はおおよそ2ヶ月振りの高値圏であったこともあり投機筋の利益確定の売りが見られ上値の重い展開となると、大型減税の失効と歳出削減が重なる米国の財政の崖問題への警戒感が強まる中、投機筋の売りが優勢となり徐々に下値を切り下げる展開となり17日には1,602ドルに下落。また月半ばには財政の崖回避に向けてオバマ大統領と協議を続けていた共和党が下院での関連法案の採決を断念。与野党協議が年内に合意に至らず米景気に悪影響を及ぼすとの警戒感から軟調地合いとなると、クリスマス休暇を前に実需にも目立った動きが見られない中、21日に1,533ドルに下落しました。
月後半にかけては欧米がクリスマス休暇に入ったことでおおむね1,540ドル近辺での小動きを形成したものの、休暇明け後の月末にかけては再び投機筋の売りが優勢となる中、軟調地合いが継続し31日に月間最安値となる1,523ドルに下落して越月しました。
■国内プラチナ相場
4,338円でスタートした12月の国内円建て相場は、5日に月間最安値となる4,262円に下落した後、ドル建てプラチナ価格の上昇と円安の進行に徐々に下値を切り上げ、13日には月間最高値となる4,443円に上昇しました。月半ばにかけてはドル建てプラチナ価格が軟調な展開となったものの、円安基調が継続したことで国内円建て価格は4,400円台を維持しました。しかし月後半にかけてもドル建てプラチナ価格が下落基調を形成し、国内円建て価格も徐々に下値を切り下げ25日には4,297円に下落しました。月末にかけてもドル建てプラチナ価格は軟調地合となったものの、もう一段の円安の進行に下値を切り上げ28日には4,343円に値を戻して越月しました。
■為替相場
82.36円でスタートした12月のドル円相場は、これまで選挙後に発足する新政権が日銀に対して追加金融緩和の圧力を強めるとの思惑から円安基調が続いていた反動から、日本の衆院公示を受けて選挙結果を見極めたいとの姿勢が強まる中、円の買い戻しの動きが優勢となり5日に月間最高値となる81.92円に上昇しました。
その後は米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した11月の非製造業景況感指数が前月から改善したのを受けて円売りドル買いが優勢となり82円台に下落すると、FRBが米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の強化策と失業率が6.5%を下回るまで超低金利政策を続ける方針などを決定したことを受けてドル買い円売りの動きが継続し、14日には83.71円に下落しました。また日本の衆院選ではデフレ脱却に積極的な自民党が圧勝。日銀に対する金融緩和圧力が増すとの見方からドル買い円売りが優勢となる中、円安基調が継続し17日には83.99円に下落しました。その後日銀が金融政策決定会合で追加の金融緩和策を全員一致で決定したことなどから円安基調が継続する中、また自民党の安倍晋三総裁が日銀に強力な金融緩和を迫る姿勢を改めて示したことで円売りの動きが加速し25日には84.73円に下落しました。
26日には第二次安倍晋三内閣が発足。安倍首相は財政・金融政策を総動員して景気回復を目指す考えを表明したことやインフレターゲットの設定に言及したことなどから、日銀の金融緩和への圧力が一段と増すとの思惑が台頭。月末にかけても円売りドル買いが優勢となり2010年8月以来約2年4ヶ月ぶりに86円台を突破。28日には月間最安値となる86.58円に下落して越月しました。
以上