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マーケット市況情報
2012年11月15日 17時37分
2012年10月の貴金属市況2012年11月15日 17時37分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,770.50ドルでスタートした10月の金相場は、欧州中央銀行(ECB)が主要金利を据え置いたことや、スペインの支援要請次第としながらも同国の国債購入の用意があることが示されたことからユーロがドルに対して上昇し、ドルの下落を受けて代替資産としての側面から4日に月間最高値となる1,791.75ドルに上昇しました。5日に発表された9月の米雇用統計では非農業部門の就業者数が市場予想を上回り前月比11万4,000人増であったことに加え、失業率も改善したことで米追加金融緩和観測が後退し、金相場は下落基調に転換し、8日に1,769ドルに下落すると、その後に開催された欧州の財務相会合でスペインが支援要請に踏み切らなかったことやギリシャ国内での緊縮財政策に対する反対デモの発生など欧州債務問題に対する先行き不透明感が台頭し、対ユーロでドルが上昇する中、軟調な展開が継続し10日には1,761.25ドルに下落しました。これまでの下落を受けて11日には一旦1,769ドルまで値を戻したものの、米消費者景況感指数に回復が見られたことや失業者保険申請件数の改善などを受けて量的緩和第3弾(QE3)の期間短縮観測が台頭すると金相場は軟調地合が継続し15日には1,736ドルにまで下落しました。1,730ドル近辺では値頃感も台頭し下値をサポートされると、米格付け会社がスペイン国債の格付け引き下げを見送ったことなどからユーロがドルに対して上昇し、この動きを受けて17日には一時1,749ドルに回復しました。しかし欧州債務問題は根強く、スペインの追加支援に進展が見られないとの見方が台頭すると対ユーロでドル高が進行。ドルの代替資産としての側面が意識される中、金相場は再び下落基調に転換し、19日には1,732.75ドルに下落すると、米原油在庫の増加を嫌気した売りによる原油価格の急落などから金相場も投機筋の手仕舞い売りが旺盛となり26日には月間最安値となる1,704ドルに下落しました。スポット価格では一時1,700ドルの大台を割り込む場面も見受けられ値頃感やこれまでの下落に対する反動から下値をサポートされ29日には1,712ドルに回復しました。また米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策の現状維持が決定されたことなどを背景に、月末にかけては徐々に値を戻す展開となり月末31日には1,719ドルに上昇して越月しました。
■国内金相場
4,455円でスタートした10月の国内円建て相場は、ドル建て金価格の上昇に歩調を合わせる形で5日に月間最高値となる4,556円に上昇しました。その後はドル建て金価格が下落基調に転換したことに加え、円高が進行したことから国内円建て価格は軟調地合を形成し16日には4,436円に下落。月半ばにかけてはドル建て価格の反発や円安への転換から19日には一時4,480円に値を戻したものの、月後半には再びドル建て金価格が軟調な展開となったことを受けて下落基調となり月末31日には月間最安値となる4,417円に下落して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,658ドルでスタートした10月のプラチナ相場は、根強い南アフリカ鉱山でのストライキに対する懸念や好調な米国の自動車販売、加えて北米のPGM生産者であるスティル・ウォーターの生産減少などを材料に上昇すると、9月の雇用統計で失業率が予想外に低下したことを背景に米株式相場が上昇する中、景気回復期待感から買いが旺盛となり5日は月間最高値となる1,714ドルに上昇しました。しかし1,700ドルを越える水準では投機筋の売りに上値の重い展開となると、欧州の財務相会合でスペインが支援要請に踏み切らなかったことやギリシャ国内での緊縮財政策に対する反対デモの発生など欧州債務問題に対する先行き不透明感が台頭する中、景気減速が意識され米株式相場が下落。産業用材料として側面が強いプラチナも売られる展開となり徐々に下値を切り下げ10日には1,671ドルに下落しました。その後一時1,680ドル近辺に値を戻す局面が見受けられたものの、米経済指標の改善を受けて米量的緩和の早期打ち切り観測が台頭したことで金相場が下落。金相場の下落に追随する形でプラチナでも投機筋の売りが優勢となり16日には1,640ドルに下落しました。1,650ドル近辺ではこれまでの下落に対する反動もあり下値をサポートされると、その後米主要企業の決算内容が市場予想を上回ったことや米住宅指標の改善を材料に米株式相場が堅調な推移を示す中、プラチナ相場も値を戻し18日には1,666ドルに上昇しました。しかしその後はスペインの追加支援に進展が見られないとの見方が台頭したほか、米格付け会社がカタルーニャなどスペイン5州を格下げするなど、欧州の財政不安が再燃。また収益予想を下方修正する米企業が相次ぐ中、投機筋の手仕舞い売りが加速。原油相場も下落も嫌気され1,600ドルの大台を割り込むと、29日には月間最安値となる1,539ドルにまで下落しましたが、1,600ドル割れの水準では値頃感から買いも見られ反発すると、米金融緩和政策の現状維持が決定されたことを背景に金価格が回復する中、プラチナ相場も値を戻し31日には1,570ドルに上昇して越月しました。
■国内プラチナ相場
4,231円でスタートした10月の国内円建て相場は、金相場同様に月前半にかけてドル建てプラチナ価格が上昇したことから5日に月間最高値となる4,435円をつけました。その後ドル建てプラチナ価格が上値の重い展開となると、円高の進行も重なり徐々に下値を切り下げ11日には4,257円に下落しました。月半ばにかけては一時4,300円台に値を戻す場面も見受けられたものの、月後半にかけてドル建てプラチナ価格が下落基調となったことを受けて国内円建て価格も軟調地合を形成。24日には4,200円を割り込み4,139円に下落すると、その後も値を切り下げ30日には月間最安値となる4,049円に下落しました。月末31日にはドル建てプラチナ価格の反発に合わせてやや値を戻したものの4,100円台に戻すことなく4,073円にて越月しました。
■為替相場
78.29円でスタートした10月のドル円相場は、5日に発表された9月の米雇用統計で非農業部門の就業者数が市場予想を上回り前月比11万4,000人増となったことや失業率が約4年ぶりの低水準となる7.8%に低下したことからドルが買われる展開となり5日には78.58円に下落しました。
国際通貨基金(IMF)が2012~13年の世界経済の見通しを下方修正したことを受けて、世界景気の減速懸念や欧州債務問題への警戒感からリスク回避姿勢が強まり、円が対ユーロで上昇し、ドルに対しても円が買われ11日には78.12円に上昇しました。その後、米小売売上高が前月比で市場予想以上に増加したことなどから米景気の回復観測が誘われ、円売り・ドル買いが優勢となると16日には78.78円に下落しました。また米住宅市場の回復を示す指標が相次いだことでドル買いが加速し、加えて日銀が追加金融緩和に迫られるとの観測も台頭する中、円は下値を切り下げ19日には79.43円に下落しました。その後財務省が発表した9月の貿易統計で中国向け輸出の減少などから3ヶ月連続の赤字となったことを受けて、輸出依存度の高い日本経済を下支えするために日銀が追加緩和に踏み切るとの思惑が一段と強まると、円売りの動きが加速し26日には月間最安値となる80.26円にまで下落しましたが、80円近辺はおおよそ4ヶ月ぶりの円安・ドル高水準であったことから利益確定を目的とした円買い・ドル売りが見られサポートされると、日銀が30日の金融政策決定会合で追加緩和策を決定したものの内容は事前予想に近く、効果は限定的との見方が台頭したことで円買い・ドル売りが優勢となり31日には79.66円に値を戻して越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,770.50ドルでスタートした10月の金相場は、欧州中央銀行(ECB)が主要金利を据え置いたことや、スペインの支援要請次第としながらも同国の国債購入の用意があることが示されたことからユーロがドルに対して上昇し、ドルの下落を受けて代替資産としての側面から4日に月間最高値となる1,791.75ドルに上昇しました。5日に発表された9月の米雇用統計では非農業部門の就業者数が市場予想を上回り前月比11万4,000人増であったことに加え、失業率も改善したことで米追加金融緩和観測が後退し、金相場は下落基調に転換し、8日に1,769ドルに下落すると、その後に開催された欧州の財務相会合でスペインが支援要請に踏み切らなかったことやギリシャ国内での緊縮財政策に対する反対デモの発生など欧州債務問題に対する先行き不透明感が台頭し、対ユーロでドルが上昇する中、軟調な展開が継続し10日には1,761.25ドルに下落しました。これまでの下落を受けて11日には一旦1,769ドルまで値を戻したものの、米消費者景況感指数に回復が見られたことや失業者保険申請件数の改善などを受けて量的緩和第3弾(QE3)の期間短縮観測が台頭すると金相場は軟調地合が継続し15日には1,736ドルにまで下落しました。1,730ドル近辺では値頃感も台頭し下値をサポートされると、米格付け会社がスペイン国債の格付け引き下げを見送ったことなどからユーロがドルに対して上昇し、この動きを受けて17日には一時1,749ドルに回復しました。しかし欧州債務問題は根強く、スペインの追加支援に進展が見られないとの見方が台頭すると対ユーロでドル高が進行。ドルの代替資産としての側面が意識される中、金相場は再び下落基調に転換し、19日には1,732.75ドルに下落すると、米原油在庫の増加を嫌気した売りによる原油価格の急落などから金相場も投機筋の手仕舞い売りが旺盛となり26日には月間最安値となる1,704ドルに下落しました。スポット価格では一時1,700ドルの大台を割り込む場面も見受けられ値頃感やこれまでの下落に対する反動から下値をサポートされ29日には1,712ドルに回復しました。また米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策の現状維持が決定されたことなどを背景に、月末にかけては徐々に値を戻す展開となり月末31日には1,719ドルに上昇して越月しました。
■国内金相場
4,455円でスタートした10月の国内円建て相場は、ドル建て金価格の上昇に歩調を合わせる形で5日に月間最高値となる4,556円に上昇しました。その後はドル建て金価格が下落基調に転換したことに加え、円高が進行したことから国内円建て価格は軟調地合を形成し16日には4,436円に下落。月半ばにかけてはドル建て価格の反発や円安への転換から19日には一時4,480円に値を戻したものの、月後半には再びドル建て金価格が軟調な展開となったことを受けて下落基調となり月末31日には月間最安値となる4,417円に下落して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,658ドルでスタートした10月のプラチナ相場は、根強い南アフリカ鉱山でのストライキに対する懸念や好調な米国の自動車販売、加えて北米のPGM生産者であるスティル・ウォーターの生産減少などを材料に上昇すると、9月の雇用統計で失業率が予想外に低下したことを背景に米株式相場が上昇する中、景気回復期待感から買いが旺盛となり5日は月間最高値となる1,714ドルに上昇しました。しかし1,700ドルを越える水準では投機筋の売りに上値の重い展開となると、欧州の財務相会合でスペインが支援要請に踏み切らなかったことやギリシャ国内での緊縮財政策に対する反対デモの発生など欧州債務問題に対する先行き不透明感が台頭する中、景気減速が意識され米株式相場が下落。産業用材料として側面が強いプラチナも売られる展開となり徐々に下値を切り下げ10日には1,671ドルに下落しました。その後一時1,680ドル近辺に値を戻す局面が見受けられたものの、米経済指標の改善を受けて米量的緩和の早期打ち切り観測が台頭したことで金相場が下落。金相場の下落に追随する形でプラチナでも投機筋の売りが優勢となり16日には1,640ドルに下落しました。1,650ドル近辺ではこれまでの下落に対する反動もあり下値をサポートされると、その後米主要企業の決算内容が市場予想を上回ったことや米住宅指標の改善を材料に米株式相場が堅調な推移を示す中、プラチナ相場も値を戻し18日には1,666ドルに上昇しました。しかしその後はスペインの追加支援に進展が見られないとの見方が台頭したほか、米格付け会社がカタルーニャなどスペイン5州を格下げするなど、欧州の財政不安が再燃。また収益予想を下方修正する米企業が相次ぐ中、投機筋の手仕舞い売りが加速。原油相場も下落も嫌気され1,600ドルの大台を割り込むと、29日には月間最安値となる1,539ドルにまで下落しましたが、1,600ドル割れの水準では値頃感から買いも見られ反発すると、米金融緩和政策の現状維持が決定されたことを背景に金価格が回復する中、プラチナ相場も値を戻し31日には1,570ドルに上昇して越月しました。
■国内プラチナ相場
4,231円でスタートした10月の国内円建て相場は、金相場同様に月前半にかけてドル建てプラチナ価格が上昇したことから5日に月間最高値となる4,435円をつけました。その後ドル建てプラチナ価格が上値の重い展開となると、円高の進行も重なり徐々に下値を切り下げ11日には4,257円に下落しました。月半ばにかけては一時4,300円台に値を戻す場面も見受けられたものの、月後半にかけてドル建てプラチナ価格が下落基調となったことを受けて国内円建て価格も軟調地合を形成。24日には4,200円を割り込み4,139円に下落すると、その後も値を切り下げ30日には月間最安値となる4,049円に下落しました。月末31日にはドル建てプラチナ価格の反発に合わせてやや値を戻したものの4,100円台に戻すことなく4,073円にて越月しました。
■為替相場
78.29円でスタートした10月のドル円相場は、5日に発表された9月の米雇用統計で非農業部門の就業者数が市場予想を上回り前月比11万4,000人増となったことや失業率が約4年ぶりの低水準となる7.8%に低下したことからドルが買われる展開となり5日には78.58円に下落しました。
国際通貨基金(IMF)が2012~13年の世界経済の見通しを下方修正したことを受けて、世界景気の減速懸念や欧州債務問題への警戒感からリスク回避姿勢が強まり、円が対ユーロで上昇し、ドルに対しても円が買われ11日には78.12円に上昇しました。その後、米小売売上高が前月比で市場予想以上に増加したことなどから米景気の回復観測が誘われ、円売り・ドル買いが優勢となると16日には78.78円に下落しました。また米住宅市場の回復を示す指標が相次いだことでドル買いが加速し、加えて日銀が追加金融緩和に迫られるとの観測も台頭する中、円は下値を切り下げ19日には79.43円に下落しました。その後財務省が発表した9月の貿易統計で中国向け輸出の減少などから3ヶ月連続の赤字となったことを受けて、輸出依存度の高い日本経済を下支えするために日銀が追加緩和に踏み切るとの思惑が一段と強まると、円売りの動きが加速し26日には月間最安値となる80.26円にまで下落しましたが、80円近辺はおおよそ4ヶ月ぶりの円安・ドル高水準であったことから利益確定を目的とした円買い・ドル売りが見られサポートされると、日銀が30日の金融政策決定会合で追加緩和策を決定したものの内容は事前予想に近く、効果は限定的との見方が台頭したことで円買い・ドル売りが優勢となり31日には79.66円に値を戻して越月しました。
以上