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マーケット市況情報
2012年10月09日 08時53分
2012年9月の貴金属市況2012年10月09日 08時53分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,686ドルでスタートした9月の金相場は、6日に欧州中央銀行(ECB)が南欧国債の無制限買い取りの枠組みを発表したことを受けて、欧州債務不安の緩和を好感した買いに1,700ドルの大台を突破しました。その後8月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数の前月比の伸びが96,000人と市場予想を下回ったことを受けて、米雇用の回復が鈍化しているとの見方が台頭。米国の追加金融緩和観測の高まりから値を伸ばし7日には1,728ドルに上昇しました。
13日には米連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融市場に大量の資金を供給することで金利低下などを促す量的緩和第3弾(QE3)の実施を決定したことを受けて、金相場への資金流入が加速し14日に1,775.50ドルに上昇。FRBが量的緩和第3弾の導入に踏み切ったことを受け、市場への潤沢な資金供給が将来的なインフレ進行につながるとの見方から現物資産としての側面から金相場は1,770ドルを挟んで堅調地合いを維持すると、米国に続き日本や欧州での追加金融緩和を背景に資金の流入が加速し21日には月間最高値となる1,784.50ドルに上昇しました。
その後は欧州連合(EU)によって発表されたユーロ圏の銀行を一括して規制する銀行監督一元化案をめぐってドイツとフランスで意見の相違が見られるなどユーロ各国の足並みの乱れも懸念され、欧州債務問題に対する不透明感が再燃。ギリシャやスペインも財政再建に向けて先行き不透明感も残る中、対ユーロでドルが上昇。ドルの上昇を受けて金相場は軟調な展開となり26日には1,744.75ドルに下落しました。
月末には中国人民銀行が景気対策として過去最大規模とされる資金供給を実施。またスペイン政府が歳出削減に重点を置いた緊縮的な法案を発表したことやギリシャ政権が財政緊縮策で基本合意したことなどから投資家の投資意欲が改善。金相場は再び上昇基調に転換し28日は1,776ドルにて越月しました。
■国内金相場
4,281円でスタートした国内円建て相場は、ドル建て金価格の上昇に歩調を合わせるかたちで10日に4,393円に上昇しました。その後は一時4,400円近辺で上値の重い展開となったものの、米国の金融緩和策実施の報を受けてドル建て金価格が上昇したことで、国内円建て相場も再び上昇基調に転換。19日には月間最高値となる4,506円に上昇しました。月後半にかけてはやや上値の重い展開となったものの高値圏での推移が続き4,462円にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,543ドルでスタートした9月のプラチナ相場は、欧州中央銀行(ECB)が国債買い取りの枠組みで大筋合意したことなどから欧州債務問題への懸念がやや和らいだことを受けて米株式相場が上昇したことや、8月中旬に発生した南アフリカ鉱山会社でのストライキが依然として継続する中、堅調地合いが継続し10日には1,596ドルに上昇しました。
その後南アフリカの鉱山ストライキがプラチナ世界最大手のアングロ・アメリカン・プラチナムに波及。供給懸念を材料に12日に1,644ドルに上昇すると、投機筋の買いが旺盛となる中、14日にはロンドン・フィキシング・ベースで月間最高値となる1,697ドルに上昇しました。またスポット市場では一時1,700ドルの大台を突破する場面も見受けられました。尚、アングロ・アメリカン・プラチナムは一部鉱山でのオペレーション停止は直接的なストライキではなく従業員の安全確保のためと発表。1,700ドル近辺では投機筋の利益確定の売りが見られ上値の重い展開となると、17日にアングロ・アメリカン・プラチナムで生産が再開されたことや、8月中旬より続いていたロンミンでのストライキが22%の賃上げで合意するなど南アフリカ鉱山でのストライキに収束の兆しが見えたことで投機筋の手仕舞い売りが加速。18日に1,657ドルに下落すると、そもそも工業用需要の動きが鈍いことに加え、供給不安の後退から下落基調を形成し20日には1,612ドルに下落しました。
その後は米国の量的緩和第3弾に追随するかたちで日本・欧州も追加金融緩和策を発表したことを受けてプラチナ相場にも資金流入が見られ21日には一時1,642ドルまで回復しました。しかし月後半には欧州の銀行監督一元化を巡りドイツとフランスで意見の隔たりが報道されるなど、欧州債務問題に対する不透明感が再燃。ギリシャやスペインの財政再建に向けて先行き不透明感も残る中、投機筋の売りが優勢となり24日には1,608ドルに下落しました。1,600ドル近辺で下値をサポートされると、月末にかけては中国人民銀行が景気対策として過去最大規模とされる資金供給を実施したことや、ギリシャ政権が財政緊縮策で基本合意したことなどを好感した買いに値を戻し28日には1,668ドルに上昇して越月しました。
■国内プラチナ相場
3,962円でスタートした国内円建て相場は、月前半にかけては緩やかながらも上昇基調となり10日には4,101円に上昇しました。その後も南アフリカ鉱山のストライキによる供給懸念から堅調地合いを維持し14日には月間最高値となる4,323円に上昇しました。しかし月半ばにこれまで相場を牽引してきた南アフリカ鉱山のストライキに収束の兆しが見られたことでドル建てプラチナ価格が下落基調に転換。ドル建てプラチナ価格に歩調を合わせるかたちで国内円建て相場も軟調な推移を形成し26日には4,150円に下落しました。4,150円近辺では下値を支えられ月末28日には4,208円に値を戻して越月しました。
■為替相場
78.23円でスタートした9月の為替相場は、米民間雇用関連サービス会社が発表した8月の全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数(政府部門除く)が前月比で市場予想以上に増えたことや、週間の米新規失業保険申請件数は予想以上に減少したことなどから米雇用統計が予想以上に改善するとの見方が台頭。ドル買いが優勢となる中、7日には月間最安値となる78.89円に下落しました。
しかし7日に発表された8月の米雇用統計では、市場予想に反非農業部門の雇用者数の前月比の伸びが96,000人と低調な結果であったことを受けて、米雇用の回復ペースが鈍化しているとの見方が再燃。これを受けて景気回復を支えるために13日に米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第3弾(QE3)の実施を発表。円買い・ドル売りが優勢となり14日には77.67円に上昇しました。米連邦準備理事会(FRB)が追加の金融緩和を決めたのをきっかけに、日銀も追加緩和に踏み切るとの観測が高まる中、日本政府・日銀が円売り介入に動くとの警戒感から円売り・ドル買いが誘われ19日には78.68円に下落しました。
19日には日銀が金融政策決定会合で、追加の金融緩和を実施する方針を決定。国債などの金融資産を買い入れる基金の規模を、従来の70兆円程度から80兆円程度増額。政策金利もゼロ金利政策を維持することを発表。しかし欧米の緩和策に比べ緩和効果が弱いとの見方が台頭したことや中国や欧州の低調な景気指標を受けて円買いが優勢となると24日には78.15円に上昇しました。月末にはスペイン政府が発表した2013年の予算案や関連法案を受け、欧州債務問題の先行き不透明感がやや後退。ユーロ買い・ドル売りが強まり、円に対してもややドル売りが優勢となり28日には月間最高値となる77.61円に上昇して越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,686ドルでスタートした9月の金相場は、6日に欧州中央銀行(ECB)が南欧国債の無制限買い取りの枠組みを発表したことを受けて、欧州債務不安の緩和を好感した買いに1,700ドルの大台を突破しました。その後8月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数の前月比の伸びが96,000人と市場予想を下回ったことを受けて、米雇用の回復が鈍化しているとの見方が台頭。米国の追加金融緩和観測の高まりから値を伸ばし7日には1,728ドルに上昇しました。
13日には米連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で金融市場に大量の資金を供給することで金利低下などを促す量的緩和第3弾(QE3)の実施を決定したことを受けて、金相場への資金流入が加速し14日に1,775.50ドルに上昇。FRBが量的緩和第3弾の導入に踏み切ったことを受け、市場への潤沢な資金供給が将来的なインフレ進行につながるとの見方から現物資産としての側面から金相場は1,770ドルを挟んで堅調地合いを維持すると、米国に続き日本や欧州での追加金融緩和を背景に資金の流入が加速し21日には月間最高値となる1,784.50ドルに上昇しました。
その後は欧州連合(EU)によって発表されたユーロ圏の銀行を一括して規制する銀行監督一元化案をめぐってドイツとフランスで意見の相違が見られるなどユーロ各国の足並みの乱れも懸念され、欧州債務問題に対する不透明感が再燃。ギリシャやスペインも財政再建に向けて先行き不透明感も残る中、対ユーロでドルが上昇。ドルの上昇を受けて金相場は軟調な展開となり26日には1,744.75ドルに下落しました。
月末には中国人民銀行が景気対策として過去最大規模とされる資金供給を実施。またスペイン政府が歳出削減に重点を置いた緊縮的な法案を発表したことやギリシャ政権が財政緊縮策で基本合意したことなどから投資家の投資意欲が改善。金相場は再び上昇基調に転換し28日は1,776ドルにて越月しました。
■国内金相場
4,281円でスタートした国内円建て相場は、ドル建て金価格の上昇に歩調を合わせるかたちで10日に4,393円に上昇しました。その後は一時4,400円近辺で上値の重い展開となったものの、米国の金融緩和策実施の報を受けてドル建て金価格が上昇したことで、国内円建て相場も再び上昇基調に転換。19日には月間最高値となる4,506円に上昇しました。月後半にかけてはやや上値の重い展開となったものの高値圏での推移が続き4,462円にて越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,543ドルでスタートした9月のプラチナ相場は、欧州中央銀行(ECB)が国債買い取りの枠組みで大筋合意したことなどから欧州債務問題への懸念がやや和らいだことを受けて米株式相場が上昇したことや、8月中旬に発生した南アフリカ鉱山会社でのストライキが依然として継続する中、堅調地合いが継続し10日には1,596ドルに上昇しました。
その後南アフリカの鉱山ストライキがプラチナ世界最大手のアングロ・アメリカン・プラチナムに波及。供給懸念を材料に12日に1,644ドルに上昇すると、投機筋の買いが旺盛となる中、14日にはロンドン・フィキシング・ベースで月間最高値となる1,697ドルに上昇しました。またスポット市場では一時1,700ドルの大台を突破する場面も見受けられました。尚、アングロ・アメリカン・プラチナムは一部鉱山でのオペレーション停止は直接的なストライキではなく従業員の安全確保のためと発表。1,700ドル近辺では投機筋の利益確定の売りが見られ上値の重い展開となると、17日にアングロ・アメリカン・プラチナムで生産が再開されたことや、8月中旬より続いていたロンミンでのストライキが22%の賃上げで合意するなど南アフリカ鉱山でのストライキに収束の兆しが見えたことで投機筋の手仕舞い売りが加速。18日に1,657ドルに下落すると、そもそも工業用需要の動きが鈍いことに加え、供給不安の後退から下落基調を形成し20日には1,612ドルに下落しました。
その後は米国の量的緩和第3弾に追随するかたちで日本・欧州も追加金融緩和策を発表したことを受けてプラチナ相場にも資金流入が見られ21日には一時1,642ドルまで回復しました。しかし月後半には欧州の銀行監督一元化を巡りドイツとフランスで意見の隔たりが報道されるなど、欧州債務問題に対する不透明感が再燃。ギリシャやスペインの財政再建に向けて先行き不透明感も残る中、投機筋の売りが優勢となり24日には1,608ドルに下落しました。1,600ドル近辺で下値をサポートされると、月末にかけては中国人民銀行が景気対策として過去最大規模とされる資金供給を実施したことや、ギリシャ政権が財政緊縮策で基本合意したことなどを好感した買いに値を戻し28日には1,668ドルに上昇して越月しました。
■国内プラチナ相場
3,962円でスタートした国内円建て相場は、月前半にかけては緩やかながらも上昇基調となり10日には4,101円に上昇しました。その後も南アフリカ鉱山のストライキによる供給懸念から堅調地合いを維持し14日には月間最高値となる4,323円に上昇しました。しかし月半ばにこれまで相場を牽引してきた南アフリカ鉱山のストライキに収束の兆しが見られたことでドル建てプラチナ価格が下落基調に転換。ドル建てプラチナ価格に歩調を合わせるかたちで国内円建て相場も軟調な推移を形成し26日には4,150円に下落しました。4,150円近辺では下値を支えられ月末28日には4,208円に値を戻して越月しました。
■為替相場
78.23円でスタートした9月の為替相場は、米民間雇用関連サービス会社が発表した8月の全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数(政府部門除く)が前月比で市場予想以上に増えたことや、週間の米新規失業保険申請件数は予想以上に減少したことなどから米雇用統計が予想以上に改善するとの見方が台頭。ドル買いが優勢となる中、7日には月間最安値となる78.89円に下落しました。
しかし7日に発表された8月の米雇用統計では、市場予想に反非農業部門の雇用者数の前月比の伸びが96,000人と低調な結果であったことを受けて、米雇用の回復ペースが鈍化しているとの見方が再燃。これを受けて景気回復を支えるために13日に米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第3弾(QE3)の実施を発表。円買い・ドル売りが優勢となり14日には77.67円に上昇しました。米連邦準備理事会(FRB)が追加の金融緩和を決めたのをきっかけに、日銀も追加緩和に踏み切るとの観測が高まる中、日本政府・日銀が円売り介入に動くとの警戒感から円売り・ドル買いが誘われ19日には78.68円に下落しました。
19日には日銀が金融政策決定会合で、追加の金融緩和を実施する方針を決定。国債などの金融資産を買い入れる基金の規模を、従来の70兆円程度から80兆円程度増額。政策金利もゼロ金利政策を維持することを発表。しかし欧米の緩和策に比べ緩和効果が弱いとの見方が台頭したことや中国や欧州の低調な景気指標を受けて円買いが優勢となると24日には78.15円に上昇しました。月末にはスペイン政府が発表した2013年の予算案や関連法案を受け、欧州債務問題の先行き不透明感がやや後退。ユーロ買い・ドル売りが強まり、円に対してもややドル売りが優勢となり28日には月間最高値となる77.61円に上昇して越月しました。
以上