- ホーム
- 貴金属価格情報
- マーケット市況情報一覧
- 2012年8月の貴金属市況
マーケット市況情報
2012年09月10日 12時55分
2012年8月の貴金属市況2012年09月10日 12時55分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,614.75ドルでスタートした8月の金相場は、米民間会社の雇用報告で市場予想より良好な結果が示されたことや、欧州中央銀行(ECB)が主要政策金利を0.75%に据え置き追加利下げを見送ったことで欧米の追加金融緩和期待が後退し3日には1,595ドルに下落しました。尚、3日に米労働省が発表した7月の米雇用統計では非農業部門就業者数が前月比16万3,000人増と、前月の6万4,000人増を大きく上回る結果でありました。雇用の改善を受けて投資意欲が全体的にやや回復する中、ユーロがドルに対して上昇したほか、株式相場や商品市場全般が上昇したことを受けて金相場も徐々に値を戻す展開となり、9日には1,615ドルに回復。その後発表された中国消費者物価指数が鈍化したことなどを受けて同国の金融緩和観測が台頭し投機資金の流入から13日には1,622.50ドルに上昇しました。14日に発表された7月の米小売売上高が4ヶ月ぶりにプラスに転換したことを受けて米国の個人消費の復調が意識されると小売業を中心に米株式相場が上昇。これを受けて追加金融緩和策の導入観測が薄れ、金相場は投機筋の売りに大きく値を下げ15日には月間最安値となる1,594.75ドルに下落しました。しかし米国の週間新規失業保険申請件数の増加など、発表された米国の経済指標が軒並み市場予想より悪い内容となったことを受けて、一旦は後退していた米国の追加金融緩和観測が再燃。金市場への資金流入が回復する中、金相場は上昇基調に転換しました。また南アフリカのプラチナ鉱山で発生したストライキをきっかけにプラチナ相場が上昇したことにも後押しされ17日には1,616.50ドルに上昇。加えて欧州中央銀行がイタリア、スペインなどの債務危機対策に乗り出すとの報などにユーロの買いが活発化し、ドル安・ユーロ高を受けてドルの代替資産としての側面からも値を上げ22日には1,642ドルに上昇しました。22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨発表で多くの委員が「かなり早い時期の追加金融緩和が正当化される」と判断していたことが明らかになったことを受けて追加金融緩和観測が再浮上し、将来的な資金供給の拡大が意識される中、投機筋の買いが旺盛となり金相場は上げ足を強め28日には月間最高値となる1,668ドルにまで上昇しました。月末にかけては投機筋の利益確定の売りが優勢となる中やや軟調な展開となり、月末31日には1,648.50ドルに下落して越月しました。
■国内金相場
4,095円でスタートした8月の国内円建て相場は、ドル建て価格の下落に合わせて3日に月間最安値となる4,039円に下落しました。その後はドル建て金価格が底堅く推移したことや円安基調に下値を切り上げ9日には4,118円に上昇しました。本邦の夏季休暇シーズン明けには円安の進行から国内円建て価格は上昇し20日には4,176円をつけました。月後半にかけてはドル建て金価格が上昇基調となったことを受けて4,200円を突破すると、27日には月間最高値となる4,273円に上昇しました。月末にかけてはやや上値の重い展開となったものの4,200円台を維持し31日は4,225円にて越つきしました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,412.ドルでスタートした8月のプラチナ相場は、欧州中央銀行(ECB) 総裁が会見でスペインなど南欧諸国の国債買入れ再開について具体的な時期や規模に言及しなかったことを受けて欧州債務問題への警戒感が再浮上し、投資家のリスク回避の動きが見られ株式相場が下落する中、プラチナ相場でも投機筋の売りが優勢となり3日には月間最安値となる1,390ドルに下落しました。その後は夏季休暇シーズンに入り全体的に材料に欠け薄商いとなる中、1,400ドルを挟んでの小動きに終始していましたが、1,400ドル割れの水準では値頃感から下値をサポートされ徐々に下値を切り上げる展開となり9日には1,414ドルに回復しました。しかしながら実需に目立った動きが見られず動意に欠ける展開の中、投機筋の手仕舞い売りがやや優勢となり徐々に値を下げ再び1,400ドルを割り込み15日には1,398ドルに下落しました。月半ばにかけて南アフリカ・ロンミン社の鉱山でストライキが発生し労働者と警察が衝突。警察が労働者に発砲し数十人の死傷者が出るなど事態が深刻化する中、供給不安への懸念が台頭すると投機筋の買いも巻き込み20日には1,470ドルに急騰。その後も南アフリカ鉱山でのストライキの拡大が懸念される中、投機筋の買いが継続しプラチナ相場は上げ足を速め1,500ドルの大台を突破すると、23日には月間最高値となる1,549ドルにまで上昇しました。1,550ドル近辺ではこれまでの急騰に対する利益確定の売りが見られたことなどから上値の重い展開となり29日には1,520ドルに下落。月末にかけては欧州の景気指標悪化や債務問題への警戒感を背景に欧米の株式相場が下落する中、プラチナ相場も軟調な展開となり31日には1,517ドルに下落して越月しました。
■国内プラチナ相場
3,635円でスタートした8月の国内円建て相場は、ドル建て価格が軟調な展開となった月前半に3,600円を割り込み3日に月間最安値となる3,577円に下落しました。その後も夏季休暇シーズンで全体的に動意に欠ける展開の中、月半ばにかけては3,600円前後での小動きとなりました。しかし本邦夏季休暇明けには南アで発生したストライキをきっかけにドル建てプラチナ価格が上昇したことを受けて、国内円建て相場も上昇基調に転換。17日に3,784円に上昇するとその後も上げ足を速め27日には月間最高値となる4,017円に上昇しました。月末にかけてはドル建てプラチナ価格の下落に上値を押さえられ31日には3,904円に下落して越月しました。
■為替相場
78.05円でスタートした8月のドル円相場は、3日に発表された7月の米雇用統計で、失業率はやや上昇したものの、非農業部門就業者数が前月比16万3,000人増と増加幅が市場予想を大きく上回る結果であったことを受けて、米雇用の回復鈍化に対する過度な警戒感が後退し円売り・ドル買いが優勢となり6日には78.56円に下落しました。その後は南欧諸国の国債利回りの低下を材料に欧州金融市場安定化へ向けての期待感からドルに対してユーロが買われる展開となると、この流れはドル円相場にも波及し7日には78.16ドルに上昇しました。しかし78円近辺では日本当局による円売り介入への警戒感から上値の重い展開となるなど、月前半にかけては概ね78.50円を挟んでのレンジ相場を形成しました。7月の米小売売上高が市場予想を上回って改善したことなどから米長期金利が上昇したことを受けて、日米の金利差拡大が意識され円売り・ドル買いが優勢となり15日には78.86円に下落。その後も米経済指標の改善が見られる中、円売り・ドル買いの流れが継続し20日には月間最安値となる79.59円に下落しました。月後半には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を受け、米連邦準備理事会(FRB)が追加金融緩和に踏み切るとの観測が台頭。ドルの過剰流動性が意識され円買い・ドル売りが優勢となり79円を割り込むと、23日には78.57円に上昇しました。その後は一時78.80円近辺に下落する場面が見られたものの、月末にかけては8月の米消費者信頼感指数が低水準となったことなどから米国の早期追加金融緩和が再浮上。再び円買い・ドル売りが優勢となる中、円相場は下値の固い展開となり31日には78.60円をつけて越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,614.75ドルでスタートした8月の金相場は、米民間会社の雇用報告で市場予想より良好な結果が示されたことや、欧州中央銀行(ECB)が主要政策金利を0.75%に据え置き追加利下げを見送ったことで欧米の追加金融緩和期待が後退し3日には1,595ドルに下落しました。尚、3日に米労働省が発表した7月の米雇用統計では非農業部門就業者数が前月比16万3,000人増と、前月の6万4,000人増を大きく上回る結果でありました。雇用の改善を受けて投資意欲が全体的にやや回復する中、ユーロがドルに対して上昇したほか、株式相場や商品市場全般が上昇したことを受けて金相場も徐々に値を戻す展開となり、9日には1,615ドルに回復。その後発表された中国消費者物価指数が鈍化したことなどを受けて同国の金融緩和観測が台頭し投機資金の流入から13日には1,622.50ドルに上昇しました。14日に発表された7月の米小売売上高が4ヶ月ぶりにプラスに転換したことを受けて米国の個人消費の復調が意識されると小売業を中心に米株式相場が上昇。これを受けて追加金融緩和策の導入観測が薄れ、金相場は投機筋の売りに大きく値を下げ15日には月間最安値となる1,594.75ドルに下落しました。しかし米国の週間新規失業保険申請件数の増加など、発表された米国の経済指標が軒並み市場予想より悪い内容となったことを受けて、一旦は後退していた米国の追加金融緩和観測が再燃。金市場への資金流入が回復する中、金相場は上昇基調に転換しました。また南アフリカのプラチナ鉱山で発生したストライキをきっかけにプラチナ相場が上昇したことにも後押しされ17日には1,616.50ドルに上昇。加えて欧州中央銀行がイタリア、スペインなどの債務危機対策に乗り出すとの報などにユーロの買いが活発化し、ドル安・ユーロ高を受けてドルの代替資産としての側面からも値を上げ22日には1,642ドルに上昇しました。22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨発表で多くの委員が「かなり早い時期の追加金融緩和が正当化される」と判断していたことが明らかになったことを受けて追加金融緩和観測が再浮上し、将来的な資金供給の拡大が意識される中、投機筋の買いが旺盛となり金相場は上げ足を強め28日には月間最高値となる1,668ドルにまで上昇しました。月末にかけては投機筋の利益確定の売りが優勢となる中やや軟調な展開となり、月末31日には1,648.50ドルに下落して越月しました。
■国内金相場
4,095円でスタートした8月の国内円建て相場は、ドル建て価格の下落に合わせて3日に月間最安値となる4,039円に下落しました。その後はドル建て金価格が底堅く推移したことや円安基調に下値を切り上げ9日には4,118円に上昇しました。本邦の夏季休暇シーズン明けには円安の進行から国内円建て価格は上昇し20日には4,176円をつけました。月後半にかけてはドル建て金価格が上昇基調となったことを受けて4,200円を突破すると、27日には月間最高値となる4,273円に上昇しました。月末にかけてはやや上値の重い展開となったものの4,200円台を維持し31日は4,225円にて越つきしました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,412.ドルでスタートした8月のプラチナ相場は、欧州中央銀行(ECB) 総裁が会見でスペインなど南欧諸国の国債買入れ再開について具体的な時期や規模に言及しなかったことを受けて欧州債務問題への警戒感が再浮上し、投資家のリスク回避の動きが見られ株式相場が下落する中、プラチナ相場でも投機筋の売りが優勢となり3日には月間最安値となる1,390ドルに下落しました。その後は夏季休暇シーズンに入り全体的に材料に欠け薄商いとなる中、1,400ドルを挟んでの小動きに終始していましたが、1,400ドル割れの水準では値頃感から下値をサポートされ徐々に下値を切り上げる展開となり9日には1,414ドルに回復しました。しかしながら実需に目立った動きが見られず動意に欠ける展開の中、投機筋の手仕舞い売りがやや優勢となり徐々に値を下げ再び1,400ドルを割り込み15日には1,398ドルに下落しました。月半ばにかけて南アフリカ・ロンミン社の鉱山でストライキが発生し労働者と警察が衝突。警察が労働者に発砲し数十人の死傷者が出るなど事態が深刻化する中、供給不安への懸念が台頭すると投機筋の買いも巻き込み20日には1,470ドルに急騰。その後も南アフリカ鉱山でのストライキの拡大が懸念される中、投機筋の買いが継続しプラチナ相場は上げ足を速め1,500ドルの大台を突破すると、23日には月間最高値となる1,549ドルにまで上昇しました。1,550ドル近辺ではこれまでの急騰に対する利益確定の売りが見られたことなどから上値の重い展開となり29日には1,520ドルに下落。月末にかけては欧州の景気指標悪化や債務問題への警戒感を背景に欧米の株式相場が下落する中、プラチナ相場も軟調な展開となり31日には1,517ドルに下落して越月しました。
■国内プラチナ相場
3,635円でスタートした8月の国内円建て相場は、ドル建て価格が軟調な展開となった月前半に3,600円を割り込み3日に月間最安値となる3,577円に下落しました。その後も夏季休暇シーズンで全体的に動意に欠ける展開の中、月半ばにかけては3,600円前後での小動きとなりました。しかし本邦夏季休暇明けには南アで発生したストライキをきっかけにドル建てプラチナ価格が上昇したことを受けて、国内円建て相場も上昇基調に転換。17日に3,784円に上昇するとその後も上げ足を速め27日には月間最高値となる4,017円に上昇しました。月末にかけてはドル建てプラチナ価格の下落に上値を押さえられ31日には3,904円に下落して越月しました。
■為替相場
78.05円でスタートした8月のドル円相場は、3日に発表された7月の米雇用統計で、失業率はやや上昇したものの、非農業部門就業者数が前月比16万3,000人増と増加幅が市場予想を大きく上回る結果であったことを受けて、米雇用の回復鈍化に対する過度な警戒感が後退し円売り・ドル買いが優勢となり6日には78.56円に下落しました。その後は南欧諸国の国債利回りの低下を材料に欧州金融市場安定化へ向けての期待感からドルに対してユーロが買われる展開となると、この流れはドル円相場にも波及し7日には78.16ドルに上昇しました。しかし78円近辺では日本当局による円売り介入への警戒感から上値の重い展開となるなど、月前半にかけては概ね78.50円を挟んでのレンジ相場を形成しました。7月の米小売売上高が市場予想を上回って改善したことなどから米長期金利が上昇したことを受けて、日米の金利差拡大が意識され円売り・ドル買いが優勢となり15日には78.86円に下落。その後も米経済指標の改善が見られる中、円売り・ドル買いの流れが継続し20日には月間最安値となる79.59円に下落しました。月後半には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を受け、米連邦準備理事会(FRB)が追加金融緩和に踏み切るとの観測が台頭。ドルの過剰流動性が意識され円買い・ドル売りが優勢となり79円を割り込むと、23日には78.57円に上昇しました。その後は一時78.80円近辺に下落する場面が見られたものの、月末にかけては8月の米消費者信頼感指数が低水準となったことなどから米国の早期追加金融緩和が再浮上。再び円買い・ドル売りが優勢となる中、円相場は下値の固い展開となり31日には78.60円をつけて越月しました。
以上