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マーケット市況情報
2012年07月11日 10時15分
2012年6月の貴金属市況2012年07月11日 10時15分
価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,552.50ドルでスタートした6月の金相場は、米労働省が1日に発表した5月の雇用統計で非農業部門雇用者数が69,000人増と1年ぶりの低水準となったことや、失業率も8.2%に上昇したことを受けて、追加金融緩和をめぐる思惑から投機筋の買いが旺盛となり1,600ドル台に回復しました。同時に根強い欧州債務不安や中国経済減速懸念など景気先行き不透明感を背景とした安全資産としての買いも見られ6日には月間最高値となる1,635ドルに上昇しました。しかし7日に米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が議会証言で、追加金融緩和の可能性を排除しなかった一方で、具体策についての言及を行なわなかったことを受けて、追加緩和観測が減速。投機筋の手仕舞い売りが旺盛となり8日には1,576ドルに下落しました。
その後スペイン政府が信用不安の拡大回避に向けて欧州諸国に金融支援を要請するとの観測が台頭すると欧州の債務危機連鎖に歯止めが掛かるとの期待感からドル安ユーロ高となったことを受けて金相場も反発。その後同支援がスペインの財政問題を解決に導く策ではないとの見方が浮上したことで同国の国債利回りが上昇。またユーロ離脱への懸念が払拭できないギリシャの再選挙を控え警戒感が高まったことで、スペイン支援を背景とした欧州債務問題の先行きに対する楽観ムードが収束する中、安全資産としての側面から買いが高まり金相場は堅調地合いを維持。加えて米雇用情勢の回復鈍化を背景に追加金融緩和への期待感が再び高まり15日には1,627.25ドルに上昇しました。
20日に米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で長期金利を押し下げるための金融緩和措置の延長を決定あいましたが、この内容は想定の範囲内であり、量的緩和第3弾の実施を見送ったことから投機筋の手じまい売りが加速し1,600ドルの大台を割り込むと22日には1,565.50ドルに下落しました。しかし1,550ドル近辺では安値拾いの買いが見られたことや、スペインやイタリアの国債利回り上昇を背景とした欧州債務懸念の高まりに26日には1,583.25ドルに回復しました。
その後は28日から開催される欧州連合(EU)首脳会議をめぐり債務危機克服に向けた具体策合意に踏み込めないとの見方が台頭する中、リスク回避の動きが金相場にも波及し28日には1,558.50ドルに下落しました。しかしユーロ圏首脳が金融市場の安定のために金融安全網(欧州安定機構(EMS))から民間銀行に資本を直接注入できる仕組みで合意したことを受けて欧州債務問題への懸念が後退。投資家心理が改善し米株式相場や商品市場全般が上昇する中、金相場も上昇基調に転換し29日には1,598.50ドルに値を戻して越月しました。
■国内金相場
3,975円でスタートした国内円建て相場は、ドル建て金価格の上昇と円安の進行に上昇基調となり7日には4,185円に上昇しました。その後ドル建て金価格の下落に12日には4,097円に下落したものの、月半ばにかけてドル建て金価格が堅調地合いとなったことから再び上昇基調となり15日には月間最高値となる4,192円に上昇しました。月後半にかけては円安基調となった一方でドル建て金価格が下落基調となったことで上値の重い展開となり22日には4,079円に下落すると、月末にかけても軟調地合いが継続し29日には4,003円に下落して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
月間最安値となる1,396ドルでスタートした6月のプラチナ相場は、低調な米雇用統計の発表を受けて米国の追加金融緩和観測から投機資金の流入が旺盛となり6日には1,462ドルに上昇しました。しかし米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が議会証言で追加金融緩和について具体的な言及を行なわなかったことで追加緩和観測が減速すると、投機筋の手仕舞い売りが加速し8日には1,417ドルに下落しました。
その後米国で発表された週間の新規失業保険申請件数が市場予測に反して上昇するなど米雇用環境の回復鈍化を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が追加緩和に踏み切るとの見方が再び強まると米株式相場が上昇。株式相場の上昇や金・原油の上昇を好感した買いに反転すると15日には月間最高値となる1,493ドルに上昇しました。
1,500ドル近辺ではこれまでの上昇に対する投機筋の利益確定の売りに上値の重い展開となる中、米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加金融緩和の実施を見送ったことから投機筋の手じまい売りが加速し22日には1,434ドルに下落しました。
月後半にかけてはスペインの金融機関が格下げされると伝わったことや、28日から開催される欧州連合(EU)首脳会議をめぐり債務危機克服に向けた具体策合意に踏み込めないとの見方が台頭したことで欧州債務問題への警戒感が高まり、リスク回避の動きから株式相場が下落。この流れがプラチナ相場にも波及し下値を切り下げる展開となり28日には1,402ドルに下落しました。月末にはユーロ圏首脳が債務問題の解決に向けた対策で合意。欧州債務問題に対する懸念が後退したことからリスク回避の動きが弱まり値を戻すと1,428ドルに上昇して越月しました。
■国内プラチナ相場
3,633円でスタートした6月の国内円建て相場は、ドル建てプラチナ価格の上昇に歩調を合わせるかたちで7日に3,820円に上昇しました。その後3,800円割れの水準に下落する場面が見受けられたものの、月半ばにかけてドル建てプラチナ価格が上昇基調に転換したことで18日には月間最高値となる3,922円に上昇しました。しかし月後半にかけてはドル建てプラチナ価格が軟調地合いに転換。円安の進行にドル建て価格の下落に比べて国内円建て価格の下落は小幅に留まったものの22日には3,783円に下落しました。月末にかけてはドル建てプラチナ価格がもう一段の下落を見せたことを受けて軟調な展開となり29日には月間最安値となる3,618円に下落して越月しました。
■為替相場
78.69円でスタートした6月のドル円相場は、5月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数は6万9,000人増と1年ぶりの低水準となったことなどから米雇用回復鈍化が意識され円が対ドルで買われ4日には月間最高値となる78.15円に上昇したものの、財政問題に直面するスペイン政府がユーロ圏に支援を要請する見通しが伝わったことでユーロに対して円が下落。この流れがドル円相場にも波及する中、78円近辺では政府・日銀による円売り介入に対する警戒感も台頭したことで主要通貨に対して円売りが優勢となり8日には79.70円に下落しました。
その後ドル円相場は動意に欠ける展開の中79.50円を挟んでの小動きを形成しましたが、スペイン政府が信用不安の拡大回避に向けて欧州諸国に金融支援を要請するとの報に欧州の債務危機連鎖に歯止めが掛かるとの期待感が台頭。対ユーロでドル安が進行すると、ドル売りの流れは対円にも波及、また米雇用情勢の回復鈍化を背景に米追加金融緩和観測が高まる中、円が徐々に買われる展開となり20日には78.98円に上昇しました。
米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で、長期金利を押し下げるための金融緩和措置の延長を決定。しかしこの決定は市場の予想範囲内であったことに加え、量的金融緩和の第3弾(QE3)が遠のいたことから円に対してドルが買い戻される展開となり25日には月間最安値となる80.43円に下落しました。
その後は欧州連合(EU)首脳会議で債務問題に向けた議論が期待ほど進まないとの観測から欧州債務問題への警戒感が改めて強まり、対ユーロで円が大幅に上昇。対ドルでも円が買われ26日には79.54円に上昇しました。しかしユーロ圏首脳は29日、金融市場の安定のために金融安全網(欧州安定機構(EMS))から民間銀行に資本を直接注入できる仕組みで合意。欧州債務問題への警戒感が和らぎ、円が対ユーロなどで下落すると対ドルにも円安の流れが波及し80円近辺に下落して越月しました。
以上
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing 円建: 〃
金(Gold)
■海外金相場
1,552.50ドルでスタートした6月の金相場は、米労働省が1日に発表した5月の雇用統計で非農業部門雇用者数が69,000人増と1年ぶりの低水準となったことや、失業率も8.2%に上昇したことを受けて、追加金融緩和をめぐる思惑から投機筋の買いが旺盛となり1,600ドル台に回復しました。同時に根強い欧州債務不安や中国経済減速懸念など景気先行き不透明感を背景とした安全資産としての買いも見られ6日には月間最高値となる1,635ドルに上昇しました。しかし7日に米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が議会証言で、追加金融緩和の可能性を排除しなかった一方で、具体策についての言及を行なわなかったことを受けて、追加緩和観測が減速。投機筋の手仕舞い売りが旺盛となり8日には1,576ドルに下落しました。
その後スペイン政府が信用不安の拡大回避に向けて欧州諸国に金融支援を要請するとの観測が台頭すると欧州の債務危機連鎖に歯止めが掛かるとの期待感からドル安ユーロ高となったことを受けて金相場も反発。その後同支援がスペインの財政問題を解決に導く策ではないとの見方が浮上したことで同国の国債利回りが上昇。またユーロ離脱への懸念が払拭できないギリシャの再選挙を控え警戒感が高まったことで、スペイン支援を背景とした欧州債務問題の先行きに対する楽観ムードが収束する中、安全資産としての側面から買いが高まり金相場は堅調地合いを維持。加えて米雇用情勢の回復鈍化を背景に追加金融緩和への期待感が再び高まり15日には1,627.25ドルに上昇しました。
20日に米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で長期金利を押し下げるための金融緩和措置の延長を決定あいましたが、この内容は想定の範囲内であり、量的緩和第3弾の実施を見送ったことから投機筋の手じまい売りが加速し1,600ドルの大台を割り込むと22日には1,565.50ドルに下落しました。しかし1,550ドル近辺では安値拾いの買いが見られたことや、スペインやイタリアの国債利回り上昇を背景とした欧州債務懸念の高まりに26日には1,583.25ドルに回復しました。
その後は28日から開催される欧州連合(EU)首脳会議をめぐり債務危機克服に向けた具体策合意に踏み込めないとの見方が台頭する中、リスク回避の動きが金相場にも波及し28日には1,558.50ドルに下落しました。しかしユーロ圏首脳が金融市場の安定のために金融安全網(欧州安定機構(EMS))から民間銀行に資本を直接注入できる仕組みで合意したことを受けて欧州債務問題への懸念が後退。投資家心理が改善し米株式相場や商品市場全般が上昇する中、金相場も上昇基調に転換し29日には1,598.50ドルに値を戻して越月しました。
■国内金相場
3,975円でスタートした国内円建て相場は、ドル建て金価格の上昇と円安の進行に上昇基調となり7日には4,185円に上昇しました。その後ドル建て金価格の下落に12日には4,097円に下落したものの、月半ばにかけてドル建て金価格が堅調地合いとなったことから再び上昇基調となり15日には月間最高値となる4,192円に上昇しました。月後半にかけては円安基調となった一方でドル建て金価格が下落基調となったことで上値の重い展開となり22日には4,079円に下落すると、月末にかけても軟調地合いが継続し29日には4,003円に下落して越月しました。
プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
月間最安値となる1,396ドルでスタートした6月のプラチナ相場は、低調な米雇用統計の発表を受けて米国の追加金融緩和観測から投機資金の流入が旺盛となり6日には1,462ドルに上昇しました。しかし米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が議会証言で追加金融緩和について具体的な言及を行なわなかったことで追加緩和観測が減速すると、投機筋の手仕舞い売りが加速し8日には1,417ドルに下落しました。
その後米国で発表された週間の新規失業保険申請件数が市場予測に反して上昇するなど米雇用環境の回復鈍化を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が追加緩和に踏み切るとの見方が再び強まると米株式相場が上昇。株式相場の上昇や金・原油の上昇を好感した買いに反転すると15日には月間最高値となる1,493ドルに上昇しました。
1,500ドル近辺ではこれまでの上昇に対する投機筋の利益確定の売りに上値の重い展開となる中、米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加金融緩和の実施を見送ったことから投機筋の手じまい売りが加速し22日には1,434ドルに下落しました。
月後半にかけてはスペインの金融機関が格下げされると伝わったことや、28日から開催される欧州連合(EU)首脳会議をめぐり債務危機克服に向けた具体策合意に踏み込めないとの見方が台頭したことで欧州債務問題への警戒感が高まり、リスク回避の動きから株式相場が下落。この流れがプラチナ相場にも波及し下値を切り下げる展開となり28日には1,402ドルに下落しました。月末にはユーロ圏首脳が債務問題の解決に向けた対策で合意。欧州債務問題に対する懸念が後退したことからリスク回避の動きが弱まり値を戻すと1,428ドルに上昇して越月しました。
■国内プラチナ相場
3,633円でスタートした6月の国内円建て相場は、ドル建てプラチナ価格の上昇に歩調を合わせるかたちで7日に3,820円に上昇しました。その後3,800円割れの水準に下落する場面が見受けられたものの、月半ばにかけてドル建てプラチナ価格が上昇基調に転換したことで18日には月間最高値となる3,922円に上昇しました。しかし月後半にかけてはドル建てプラチナ価格が軟調地合いに転換。円安の進行にドル建て価格の下落に比べて国内円建て価格の下落は小幅に留まったものの22日には3,783円に下落しました。月末にかけてはドル建てプラチナ価格がもう一段の下落を見せたことを受けて軟調な展開となり29日には月間最安値となる3,618円に下落して越月しました。
■為替相場
78.69円でスタートした6月のドル円相場は、5月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数は6万9,000人増と1年ぶりの低水準となったことなどから米雇用回復鈍化が意識され円が対ドルで買われ4日には月間最高値となる78.15円に上昇したものの、財政問題に直面するスペイン政府がユーロ圏に支援を要請する見通しが伝わったことでユーロに対して円が下落。この流れがドル円相場にも波及する中、78円近辺では政府・日銀による円売り介入に対する警戒感も台頭したことで主要通貨に対して円売りが優勢となり8日には79.70円に下落しました。
その後ドル円相場は動意に欠ける展開の中79.50円を挟んでの小動きを形成しましたが、スペイン政府が信用不安の拡大回避に向けて欧州諸国に金融支援を要請するとの報に欧州の債務危機連鎖に歯止めが掛かるとの期待感が台頭。対ユーロでドル安が進行すると、ドル売りの流れは対円にも波及、また米雇用情勢の回復鈍化を背景に米追加金融緩和観測が高まる中、円が徐々に買われる展開となり20日には78.98円に上昇しました。
米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で、長期金利を押し下げるための金融緩和措置の延長を決定。しかしこの決定は市場の予想範囲内であったことに加え、量的金融緩和の第3弾(QE3)が遠のいたことから円に対してドルが買い戻される展開となり25日には月間最安値となる80.43円に下落しました。
その後は欧州連合(EU)首脳会議で債務問題に向けた議論が期待ほど進まないとの観測から欧州債務問題への警戒感が改めて強まり、対ユーロで円が大幅に上昇。対ドルでも円が買われ26日には79.54円に上昇しました。しかしユーロ圏首脳は29日、金融市場の安定のために金融安全網(欧州安定機構(EMS))から民間銀行に資本を直接注入できる仕組みで合意。欧州債務問題への警戒感が和らぎ、円が対ユーロなどで下落すると対ドルにも円安の流れが波及し80円近辺に下落して越月しました。
以上