マーケット市況情報

2013年09月11日 08時56分

2013年8月の貴金属市況2013年09月11日 08時56分

価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing  円建:   〃

金(Gold)
■海外金相場
1,323.75ドルでスタートした8月の金相場は、月初に発表された米週間の失業保険申請件数や製造業に関する指標に改善が見られたことなど、良好な経済指標の発表を受けて米株式相場が上昇。株式相場への資金流入が顕著となる中、金相場は投機筋の売りが優勢となり7日には月間最安値となる1,275.50ドルに下落しました。
1,300ドル割れの水準では値頃感が台頭したことに加え、発表された7月の中国の貿易統計に改善が見られたことをきっかけに中国の景気減速懸念の縮小観測が台頭。同国の金需要拡大への期待感から買われる展開となり9日には1,300ドル台に回復すると、投機筋の買いが旺盛となる中、12日には1,341ドルに上昇しました。その後は金の主要消費国であるインドが金の輸入関税を引き上げたことをきっかけに、同国の需要減退観測から一時1,320ドル近辺まで売られる場面が見受けられたものの、その後は米ニューヨーク連銀などが発表した景気指数に低下が見られたことや製造業関連の経済指標の悪化から米株式相場が下落。量的緩和が当面継続されるとの見方が再燃したことに加え、緊迫するエジプト情勢への懸念も材料視される中、投機筋の買いが旺盛となり19日には1,375.25ドルに上昇しました。
1,380ドル近辺では投機筋の利益確定の売りが見られ1,360ドル近辺に下落しました。その後は7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を控えて売り買いが交錯したものの、発表された7月のFOMC議事要旨では緩和縮小の時期に関して目新しい情報はなく1,370ドル近辺でのレンジ相場を形成しました。
月後半にかけては米住宅関連指標の悪化をきっかけに米量的緩和の早期縮小観測が後退し再び金市場に資金流入が旺盛となり1,400ドルの大台を突破。その後はアサド政権による化学兵器使用疑惑が浮上し欧米の軍事介入の懸念が台頭。シリア情勢の緊迫化を背景に有事の金買いが強まり28日には月間最高値となる1,425.50ドルに上昇しました。しかし欧米の即時軍事介入が行われなかったことなどからシリア情勢に対する懸念がやや後退し、月末にかけては投機筋の利益確定の売りが優勢となり30日には1,394.75ドルに下落して越月しました。


■国内金相場
4,216円でスタートした8月の国内円建て相場は、ドル建て金価格の下落と円安の進行に7日には月間最安値となる4,039円に下落しました。その後はドル建て金価格の回復に歩調を合わせるかたちで値を戻し12日には4,157円に上昇。円高に一服感が見られたことで国内円建て価格は堅調地合を維持し19日には4,368円に上昇。月後半はドル建て金価格の上昇に合わせて徐々に下値を切り上げ、29日には月間最高値となる4,488円に上昇。30日はやや値を下げ4,478円に下落して越月。


プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,436ドルでスタートした8月のプラチナ相場は、5日に一時1,455ドル近辺に上昇したものの、金相場の下落に追随するかたちで投機筋の売りが優勢となり7日には月間最安値となる1,421ドルに下落しました。その後発表された7月の中国の貿易統計に改善が見られたことで、同国の景気減速懸念が後退。景気回復期待感から産業用材料としての側面から需要の増加が意識される中、8日には1,448ドルに回復。加えて南アフリカ鉱山会社での賃金交渉への不透明感からストライキ発生の懸念が台頭。投機筋の買いが旺盛となり1,500ドルの大台を突破すると13日には1,506ドルに上昇しました。1,500ドル大台を突破したことで投機筋の利益確定の売りが見られたことや、夏季休暇で市場参加者が限定的となる中で一時1,490ドル近辺に下落。その後は米景気指数に低下が見られたことや製造業関連の経済指標の悪化から量的緩和が当面継続されるとの見方が再燃。金相場同様に投機資金の流入から再び上昇基調に転換すると16日には1,524ドルに上昇しました。
1,530ドル近辺では投機筋の利益確定の売りに一時1,500ドル近辺に下落。その後は7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を控えて売り買いが交錯する中、1,510ドルを挟んでの小動きを形成。その後発表された7月のFOMC議事要旨では緩和縮小の時期に関して目新しい情報はなかったものの、月後半にかけては米住宅関連指標の悪化をきっかけに米量的緩和の早期縮小観測が後退する中、23日には1,539ドルへ上昇。その後も中国製造業に関する経済指標の改善や根強い南アフリカ鉱山での労働争議への懸念などから上昇基調を形成し27日には月間最高値となる1,548ドルに上昇しました。
月末にかけてはシリア情勢へ対する懸念の後退から金相場が下落する中、プラチナにおいても投機筋の手仕舞い売りが優勢となり30日には1,514ドルに下落して越月しました。


■国内プラチナ相場
 4,617円でスタートした8月の国内円建て相場は、月前半にかけては円高基調となったことでやや上値を抑えられたもののドル建てプラチナ価格が上昇したことを受けて12日には4,743円に上昇しました。その後もドル建てプラチナ価格が堅調に推移する中、円高に一服感が見られたことで国内円建て価格は上昇基調を維持。19日には4,872円をつけると26日には月間最高値となる4,973円に上昇しました。月末にかけてはドル建てプラチナ価格が上値の重い展開となったことで30日には4,855円に下落して越月。


銀(Silver)
■海外銀相場
19.72ドルでスタートした8月の銀相場は、月初に発表された米雇用や製造業に関する指標に改善が見られたことなどをきっかけに株式相場への資金流入が顕著となる中、投機筋の売りが優勢となり徐々に下値を切り下げ7日に月間最安値となる19.27ドルに下落しました。その後は7月の中国の貿易統計に改善が見られたことをきっかけに同国の景気減速懸念の縮小観測が台頭。景気回復期待感から需要の増加が意識され投機筋の買いから上昇基調に転換すると、14日には21.50ドルに上昇しました。
21.50ドル近辺で一時は上値を抑えられたものの、その後は米景気指数に低下が見られたことや製造業関連の経済指標の悪化から量的緩和継続観測が台頭。銀ETFの残高やニューヨーク先物市場におけるロング・ポジション(買い持ち)の残高に増加が見られるなど、投機資金の流入が旺盛となる中、上昇基調を維持し19日には23.23ドルに上昇しました。しかし23ドル近辺では上値が重く、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表を控えてやや動意に欠ける展開となると、7月のFOMC議事要旨でも目新しい材料がなかったことで月後半にかけては23ドルを挟んで往来相場を形成しました。
月後半にかけては米住宅関連指標の悪化をきっかけに米量的緩和の早期縮小観測後退から再び上昇基調に転換。シリア情勢の緊迫化を背景に金相場が堅調な推移を示す中、銀相場にも投機資金の流入が見られ28日には月間最高値となる24.74ドルに上昇しました。月を通して19ドル台から24ドル台へとほぼ右肩上がりの相場を形成したことから、25ドル近辺ではやや上昇し過ぎとの見方も台頭する中、月末にかけては投機筋の利益確定の売りが見られ30日には23.64ドルに下落して越月しました。


■国内銀相場
65.40円でスタートした8月の国内円建て相場は、8日に月間最安値となる63.70円に下落した後、ドル建て銀価格の上昇に歩調を合わせるかたちで上昇基調となり12日には67.50円に上昇しました。月半ばにかけてもドル建て銀価格が堅調な推移を示す中、ほぼ右肩上がりの相場を形成し19日には76.10円に上昇。月後半にかけてもドル建て銀価格が一段高となったことを受けて28日には月間最高値となる79.50円に上昇しました。80円近辺ではこれまでの上昇に対する反動もあり上値を抑えられ30日には77.90円に下落して越月しました。


■為替相場
97.85円でスタートした8月のドル円相場は、米週間の新規失業保険申請件数が市場予想より少なかったことや、米サプライマネジメント協会(ISM)の製造業景況感指数が市場予想以上に改善し約2年ぶりの高水準となるなど、米景気の回復を示唆する経済指標の発表が相次ぎ、また米量的金融緩和の早期縮小観測が台頭する中、円売り・ドル買いが旺盛となり2日には99.54円に下落しました。しかし7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比16万2,000人と市場予想を下回ったことを受けて雇用環境の回復鈍化が意識されると、ドル売り・円買いの動きに転換。また欧州の経済指標の改善からドルがユーロやポンドなど主要通貨に対して下落。この流れが対ドルの円相場にも波及し、円が買われる展開となり7日には97.42円に上昇しました。8日には日銀が金融政策決定会合で現行の政策維持を決定。追加的な緩和策は打ち出さないとの見方から円買い・ドル売りが継続し12日には月間最高値となる96.24円に上昇しました。しかし日本の4〜6月期の実質GDPの伸び率が市場予想を下回ると、7月の米小売売上高が良好な内容であったことも円売り・ドル買いを加速させ14日には98.31円に下落しました。
月半ばには米ニューヨーク連銀などの景気指数が市場予想に反して低下したことや7月の米鉱工業生産指数は横ばいにとどまったことなどから米景気回復が鈍くなるとの見方が台頭し円買い・ドル売りが優勢となると、アジアや欧州の株式相場が軟調な展開となったことを受けて投資家のリスク回避の動きが強まる中、相対的に安全資産とされる円買いの動きが強まり21日には97.51円に上昇しました。その後米連邦準備理事会(FRB)が7月のFOMC議事要旨を公表。緩和縮小の時期について目新しい情報はなかったものの、量的金融緩和策についてFRBが量的緩和策に関しバーナンキ米FRB議長が示した縮小への道筋にそって進んでいることが確認されたことで日米金利差拡大を手掛かりに円売り・ドル買いが優勢となり、23日には98.95円に下落しました。
月後半にかけては発表された米経済指標が低調であったことなどから再び円買いが優勢となると、内戦が続くシリアに対する米国の軍事介入観測から円相場への逃避資金の流入も見られ28日には97.21円に上昇しました。月末には4〜6月期の米実質GDPが上方修正されたことや米雇用環境の改善から米経済の回復が意識され円売り・ドル買いが進行し98.36円に下落して越月しました。



以上