- ホーム
- はじめての方
- 家族で考える資産セミナー
- 開催したセミナー(岡山)
親子で考える資産セミナー(岡山)
大切な家族の資産を守り、よりよい形で受け継ぐ方法の一つとして「金(ゴールド)」が注目を集めています。親子で考える資産セミナー「賢い貯〝金〟で資産を守る」(山陽新聞社主催、田中貴金属工業協賛)が昨年12月10日、ホテルグランヴィア岡山(岡山市)で開催されました。経済評論家・豊島逸夫さんとフリーキャスター・佐久間あすかさんが、昨今の経済動向を踏まえながら、金の特長や魅力などを分かりやすく解説。市民ら約100人が熱心に耳を傾けました。
主催:山陽新聞社
協賛:田中貴金属工業
日時:2016年12月10日(土)
会場:ホテルグランヴィア岡山
第1部 親子で話し合っておきたい資産のこと
不透明な時代に頼れる金
- 豊島
- 経済について親子で話すことは少ないでしょうが、経済の流れを見ることは資産形成にとって大事なことです。岡山に住んでいても世界経済の動向とは無縁ではありません。このセミナーを通じて、金(ゴールド)や経済、投資について関心を持ち、家族で話し合うきっかけになればと思います。
変わらない資産価値
- 豊島
-
20年、30年後まで価値を持っているものは何でしょうか。長い歴史を持つ金はその一つです。著名な投資家ジム・ロジャーズ氏は、金の仏像やワイングラス、おはしまで持っています。私が「製造コストもかかっているのでは」と聞くと、「何十年も持つのなら観賞したり楽しめる方がいい。これは娘のためだ」と話していました。親から子、孫に継承していくには価値が失われない金がぴったりの資産だ、ということです。
「有事の金」ともいわれ、地震やテロ、株の暴落などがあっても金の価値は失われません。私も、リーマンショックでの株の損失を、持っていた金のおかげで、ある程度カバーできました。金には配当や利子は付きませんが、いざというとき頼りになる安全資産です。
世界経済に関心を
- 豊島
-
英国はEU離脱を決めましたが、離脱の時期や、その条件などはこれからの交渉で決まってきます。しかし今、英国の通貨ポンドは下落しています。英国は食料の7割をEUからの輸入に頼っており、輸入品は3割近く値上がりしました。実際に離脱すれば、EUからの輸入品に関税がかかり、国内からEUに会社を移すところもあるかもしれません。また、先日、首相が辞任したイタリアや、大統領選を2017年に控えるフランスでも、EU離脱が懸念されます。
米国の株価は高値で推移しています。トランプ次期大統領はアメリカファースト(アメリカ第一主義)を掲げ、インフラ投資や減税、規制緩和も打ち出しています。株式市場は歓迎していますが、財源をどうするかなど、まだ具体的な政策は打ち出されていません。結局、国の借金を増やすしかないかもしれません。期待感だけの今のトランプ相場に乗れていない人には、まだ動くなとアドバイスしたい。1月20日の大統領就任式を迎えるまで、観察することが必要です。
トランプ政権の誕生、英国のEU離脱、中国のバブル…。不透明な時代だけに、せめて5年、10年先を見て金をコツコツため、ずっと持っておくことが大事です。金などへ投資することで、世界経済への関心も高まると思います。
次ページ 「第2部 豊島逸夫さんに聞く わが家の資産と金」に続く
- 1
- 2
※講演者は、セミナー内容につき、その正確性や完全性について意見を表明しますが、その内容を保証するものではありません。また、過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではありません。
プロフィール
- 講師
豊島逸夫さん としま・いつお
豊島逸夫事務所代表。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行の国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラーとして活躍。独立後は豊富な相場体験をもとに金市場に限らず世界経済、国際金融についても多くのメディアで情報を発信する。 - MC
佐久間あすかさん さくま・あすか
フリーキャスター。四国放送のアナウンサーとして3年間勤務。その後、テレビ大阪の経済・報道キャスターを3年間務める。2011年10月から日経CNBCキャスターとして活躍中。