家族で考えたい資産の話

親子で考える資産セミナー(名古屋)

3月6日、ヒルトン名古屋にて、世界経済や金のプロフェッショナルである豊島逸夫さんを講師にお迎えしての親子で考える資産セミナーが開催されました。親子や夫婦など約120名が参加するなか、家族の資産を守り、受け継ぐための手段として注目を集めている金(ゴールド)の魅力や、資産形成について、フリーキャスターの佐久間あすかさんと豊島さんが経験を交えながらわかりやすく解説しました。

主催:中日新聞社 
協賛:田中貴金属工業
日時:2016年3月6日(日) 
会場:ヒルトン名古屋

親子で考える資産セミナー〜賢い貯“金”で資産を守る〜

「親から子への愛情の証アルバムに貼る金貨」
佐久間
セミナーのタイトルに“親子で考える”とありますが、多くの方が、日頃から両親や親族とお金や資産の話をする機会はあまりないのではないでしょうか。
豊島
その理由は、そもそも経済に関する知識が少ないことと、日本ではオープンにお金や資産の話をする習慣がないためだと思います。
佐久間
確かに、学校でお金や資産に関する授業はありませんね。
豊島
そうした知識を身に付けることは資産を守ることにもなるので、今日の話をぜひ役立てていただきたいと思います。
私は30代の頃にスイス銀行で働いていたことがありますが、同僚の家に招待されたとき、一冊の感動的なアルバムを見せてもらいました。娘さんの一歳からの成長を記録するもので、各ページには誕生日に撮った写真とともに、金貨が貼ってありました。これはスイスの習慣だそうで、女の子が生まれるとこのようなアルバムを用意し、娘が嫁ぐ日の前の晩にお母さんがプレゼントするそうです。「もし困ったことがあったらこの金貨を売って凌ぎなさい」という両親の思いが込められていると知り、「親が子を思う気持ちが伝わるこのアルバムこそが金の原点だ」と深く感動しました。
佐久間
嫁ぐときにそんなふうにアルバムで成長の過程と金貨を贈られたら、親の愛情を感じますね。
豊島
素材としての金は冷たい金属ですが、私は金を愛情伝導性の優れたセンチメンタルバリュー(感情価値)のあるものだと思っています。紹介したアルバムのような金貨は「有事の金」という、金の価値がなくならないという特性をよく表しています。
また、日本にもこんなエピソードがあります。ある家が火災で焼失して、金庫だけが燃け残りました。家主が金庫を開けると、中に入っていた一万円札はすべて灰になっていましたが、その奥にあった金貨は1グラムも欠けることなく残っていたそうです。金は持っていても金利も何も生みませんが、このようにいざというときに価値が残り、頼りになります。つまり、金は儲けるものではなく、いざという時のために「貯めるもの」ということです。
「金はまとめ買いせず時間軸で分散する」

佐久間
ところで、そんな金の買い方や保管の仕方について、来場の皆さんも関心を持たれているようです。
豊島
金を買うときに気をつけたいのは、まとめ買いをしないことです。金の相場は短期間のうちには上下に変動するので、まとめて買うのではなく、予定額を5回や10回に分けるといった買い方をするのが良いでしょう。また、金を毎日購入する積立商品もあります。時間軸で分散するのが金を買うときのポイントです。
金の保管については、いろいろな考え方があります。たとえば、自宅で金を保管すると盗難のリスクがありますし、貴金属店や金融機関に預けた場合、もし預け先が破たんするようなことになったら・・・という心配があります。ちなみに顧客から預かっている金を自社の資産と分別して保管している会社もあります。
金の保管方法について私から言えることは、個人の価値観によって違いがあるということです。なかには金を枕に入れたいという方もいて、その理由は、数年前のリーマンショックの際に株券が紙切れになってしまったという経験をされているためです。そのような苦い経験をされている方は、現物を手元に置いておきたいという心理が働くようです。
金を保有する際には金を手元に保管して盗難にあうリスクや、金を預けた先が破たんするリスクなど、よくお考えのうえで保管方法を選んでください。
「相続にもおすすめ 金の三つのメリット」
佐久間
相続の面でも金はおすすめだそうですね。
豊島
実物資産の相続というと不動産が多いですが、金と不動産を比較した場合、金には三つのメリットがあります。まず一つめは、金はどれだけ保有しても固定資産税がかからないということです。これは意外と皆さんご存知ないようです。私も持ち家があるので実感しているのですが、固定資産税がかからないというのは本当に助かります。二つめは、金は小分けできるということ。不動産の場合、共同名義で相続すると持ち分などで揉めるなんていうことも考えられます。ですから最近では、相続のときに小分けできるからという理由で、一枚十数万円の金貨を十枚、二十枚と買う方も増えているようです。そして三つめは、金はいつでも売れるという流動性があることです。私も父が他界したときに土地を相続したのですが、すぐには売れず、手間がかかって苦労しました。でも、金であれば、貴金属店などに持っていけばすぐに売ることができますね。
不動産が金より優れている点を挙げるとすれば、マンションなどを建てて賃貸収入を得られるということでしょうか。何かを生み出すことがないというのは、金のマイナスポイントと言えるかもしれませんが、私自身の経験から考えても、金は相続対象として優れていると思います。
佐久間
来場者の方から、金と為替についてのご質問をいただいています。
豊島
基本的には金の価格は、1オンス当たり1100ドルとか1200ドルといった具合にドル建てで決まります。そして、私たち日本人が金を買うときには円建てで取り引きされています。たとえばブランドバックやワインなどの輸入品は、円安になると価格が上がりますよね。金も輸入品ですから、円安になれば価格が上がります。でも、ブランドバックやワインの価格が上がるのは困りますが、金を資産として持つ分には、価値が上がるのは大歓迎です。ですから、ポイントとしては、円安になると円建ての金価格は上がりやすく、逆に円高のときにはニューヨークの商品取引所で海外の金価格が上がっても、国内ではあまり上がらないということです。円安か円高かは金の価格に非常に大きな影響がありますので、皆さんそのことをリスクとして頭に入れておいてください。
佐久間
このセミナーで豊島さんからお聞きしたさまざまな話を参考にしながら、金や資産について考え、ご家族や身近な方々と一緒に話をしてみてはいかがでしょうか。

※講演者は、セミナー内容につき、その正確性や完全性について意見を表明しますが、その内容を保証するものではありません。また、過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではありません。

プロフィール

講師
豊島逸夫さん としま・いつお

豊島逸夫事務所代表。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラーとなる。独立後はチューリッヒ、NYでの豊富な相場体験をもとに、金市場に限らず世界経済、国際金融についても多くのメディアで情報を発信、活躍中。
MC
佐久間あすかさん さくま・あすか

フリーキャスター。千葉県出身。四国放送(徳島)のアナウンサーを3年間、テレビ大阪の経済・報道ニュースキャスターを3年間務める。2011年10月より日経CNBCキャスター。
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