マーケット市況情報

2005年04月13日 11時28分

2005年3月の貴金属市況2005年04月13日 11時28分

価格ベース
金 US$ London Fixing 円建 税抜参考小売価格
プラチナUS$ N.Y.F.M 円建    〃

金(Gold)
■海外金相場

3月の金相場は430ドル台後半でのスタートとなりましたが、グリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議長が「米景気の強気見通し」を繰り返した事から為替相場においてドル高が進むに連れて金相場は弱含み4日には一時430ドルを割り込むレベルまで下落しました。しかし、その後は原油価格の上昇(NY先物で57ドル超)、2月の米雇用統計で失業率が上昇した事、更には欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるウエリンク・オランダ中央銀行総裁がユーロ圏内のインフレ懸念抑制の為ユーロ金利の引上げを示唆した事から為替相場でユーロがドルに対して強含むと金相場は9日には440ドル台まで買い進まれました。その後も11日に発表された1月の米国貿易統計で582.7億ドルの赤字と過去2番目の赤字幅を記録した事から、脆弱な米国経済を露呈した形となり、14日には一時月間の最高値圏となる440ドル台後半まで買い進まれました。しかし15日には1月の海外勢による米国証券投資の買越額が925億ドルと前月の832億ドルから大幅増加した事を受け、為替市場におけるドル買いが活発化。逆に金相場は値を崩し440ドル近辺まで下落しました。その後は原油相場の高止まりが下支え材料となり440ドル台前半での相場を展開しましたが、22日に実施された米国の政策金利誘導値引上げ(フェデラル・ファンド・レートで2.50%→2.75%)、及び同金利引上げ実施後の、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で、インフレ警戒感を背景として今後も積極的な利上げ政策が行われる事が示唆された為、金相場は一気に425ドル近辺まで下落しました。その後は値ごろ感からの現物買いや米国04年第4四半期の実質国内総生産が予想値を下回った事等から下値は支えられましたが大きく買い戻されることなく420ドル台後半での揉み合い相場終始して越月しました。金相場動向を占う上での指標となるNYコメックスにおける投機家の建て玉は3月を通じて買い越し数が減少し月末にはついに買い越しから売り越しに転じました。米ドルの金利上昇を受け投資環境そのものの転換期になった感さえあります。


■為替相場

ドル・円為替相場は、104円台後半でスタートしましたが、グリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議長が「米景気の強気見通し」を繰り返した事からドル高/円安の方向となり4日には105円台半ばまで円は弱含みました。その後、105円を挟んで極めて狭いレンジでの取引となりましたが、その後8日に欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるウエリンク・オランダ中央銀行総裁がユーロ圏内のインフレ懸念抑制の為ユーロ金利の引上げを示唆した事からユーロが米ドルに対して強含みとなると、つれて円も104円台前半まで買い進まれました。しかしドル・ユーロから派生した間接的要因であったため円高圧力は限定的なものとなりました。15日には1月の海外勢による米国証券投資の買越額が925億ドルと前月の832億ドルから大幅増加した事を受け一転ドル買いが活発化。円は105円台を回復しました。続いて22日に実施された米国の政策金利誘導地引上げ(フェデラル・ファンド・レートで2.50%→2.75%)、及び同金利引上げ実施後の、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で、インフレ警戒感を背景として今後も積極的な利上げ政策が行われる事が示唆された事から、ドル高基調が強まり24日には106円台を回復し28日までに107円台までドル高・円安が進みました、結局月末までドル高・円安の傾向に変化はなく107円台後半にて越月しました。


■国内金相場

国内相場は、金ドル建て相場が初旬高/月末安、一方為替相場が月初円高圏/月末円安圏となったことから相殺される事となり、月間高値が14日の1,534円、月間安値が23日の1,496円、価格変動幅が38円と極めて限定的値動きとなりました。又月初価格が1,510円、月末価格は1,517円、値差 7円と総じて動意に乏しい展開となりました。


プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場

3月のプラチナ相場は860ドル台後半でスタートした後、TOCOMを中心としたファンド筋の思惑買い、現物面での比較的堅調な自動車触媒用需要の下支え要因もあり、10日には880ドル台を回復しました。その後利食いの売りに一時870ドル近辺まで下落しましたが、再度ファンド筋が買いを仕掛けた為17日には一時890ドルを超える等月間の最高値圏まで買い進まれました。その後は880ドル台での持ち合い相場を形成しましたが、22日に実施された米国の政策金利誘導地引上げ(フェデラル・ファンド・レートで2.50%→2.75%)、及び同金利引上げ実施後の、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で、インフレ警戒感を背景として今後も積極的な利上げ政策が行われる事が示唆された事がファンド筋の手仕舞い売りを誘発。同日のTOCOMでは数トン規模の買い持ち玉が手仕舞われる等して一気に860ドル近辺まで下落しました。その後も追随売りに850ドル台後半まで値を下げましたが、さすがにこのレベルでは値ごろ感からの買いも入り底入れすると860ドル台を回復しました。その後は860ドル台前半での値動きに終始し越月しました。

■国内プラチナ相場

国内円建て相場は、2,980円と比較的安値圏で始まった後、ドル建て相場が安値圏(870ドル台)にあり、為替相場も円高圏(104円台)に推移していた、月前半の11日に月間最安値となる2,965円を付けました。その後ドル建て相場の上昇し月間の最高値を記録した17日に同じく月間最高値となる3,036円に達しました。その後ドル建て相場は下落基基調に転じたものの、為替相場が円安に向かった為、相殺される形となり月末3,035円と17日の最高値とほぼ同等のレベルを維持して越月しました。

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