マーケット市況情報

2007年03月09日 15時10分

2007年2月の貴金属市況2007年03月09日 15時10分

価格ベース
金 US$:London Fixing   円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:N.Y.F.M    円建:  〃

金(Gold)
■海外金相場
 2月の金相場は652.55ドルにてスタートすると、前月より続く上昇基調に対し投機筋の利益確定の売りが出て2日に月間の最安値となる645.70ドルまで下落しました。その後、6日にイランがウラン濃縮の準備を開始したとの報が流れると中東情勢の緊張をきっかけにして上昇に転じ、15日には670ドル台に到達しました。20日には投機筋の利食い売りが出て下落するも、それまでの上昇に対する正常な調整ととらえる向きが強く、660ドル近辺でサポートされると、21日に発表された米国1月消費者物価指数が市場予想を上回りインフレ懸念が再燃、ファンド筋の買いが断続的に入ることとなり680ドル近辺まで急騰しました。その後もそれまでの堅調地合を受けて投機筋の買いが入りやすい展開となり、26日に月間最高となる685.75ドルをつけましたが、目新しい要因が見当たらない中での上昇だっただけに市場には過熱感も広がることとなり、価格は頭打ちとなりました。
27日には上海株の下落やグリーンスパン前米国連邦準備制度理事会(FRB)議長の米景気に対する警鐘などを受けてNY株が大幅下落となり、金相場も株式損失の補填とみられる手仕舞い売りに660ドル近辺まで急落することとなりました。翌28日、本邦での実需筋の買いなどに670ドル近辺まで反発する場面もありましたが、NY株が続落となったことなどから再落し664.20ドルにて越月しました。

■為替相場
ドル円為替相場は、121円台中盤でスタートした後、欧米当局者による円安懸念発言が続く中、7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)を控え、円安是正が議題になるとの思惑から、2日にかけて120円近辺まで円が買われました。しかしその後はG7で円安是正が言及されなかったこと、米国連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が議会証言でインフレ圧力は消え始めているとの見解を示したことに加え、15日発表の本邦昨年第4四半期GDPが予想外の強い内容となり、日銀の追加利上げ期待が広がったことから、16日にかけて119円台前半まで円高・ドル安が進みました。その後日銀による利上げが決まると一時的に円が買われたものの、次回の利上げは当分ないとの観測からすぐに円は下落に転じ、さらに米インフレ懸念から円安・ドル高の動きは加速し、23日にかけて121円台まで円安が進みました。月末には世界同時株安を発端としたリスク資産から資金が逃避する流れにより、手仕舞われた資金が円に戻される動きが活発化しました。そのため、これまで積み重なってきた円キャリートレードに伴う円売りポジションが一斉に手仕舞われ始めたことから円高・ドル安の展開となり、118円近辺で越月しました。

■国内金相場
 国内円建て金相場は、2,565円でスタートした後、6日に月間最安値となる2,528円をつけました。その後、ドル建て金価格の上昇を受けて総じて上昇基調となり、13日に2,600円台に乗るとドル建て金相場が最高値をつけた26日の翌日には月間最高値となる2,685円をつけました。月末には世界同時株安に端を発するドル建て金価格の急落と為替市場の円高を受けて急落し月初とほぼ同水準となる2,568円にて越月しました。


プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
 2月のプラチナ相場は、昨年12月以降の上昇基調を維持したまま、1,180ドル台中盤でスタートしました。その後は堅調な金相場や原油相場を背景に2日にかけて1,190ドル台前半まで上昇しました。その後発表された1月の米雇用統計が予想を下回り一時はドル安から上昇する局面はあったものの、利益確定売りから3日には一時1,160ドル台前半まで下落しました。しかしその後は堅調な金・原油相場に支えられ、月後半にかけて下値が切り上がっていく展開となり、さらに南アのプラチナ鉱山でストライキが発生したことも支援材料となり、28日に月間最高値である1,253ドルを付けるまでこれといった調整局面を迎えることなく上昇しました。しかしその後は世界同時株安を発端としたリスク資産から資金が逃避する流れとなり、プラチナにも手仕舞い売りが殺到したことから下落に転じ、1,239ドルにて越月しました。

■国内プラチナ相場
 国内円建て相場は、前述の通りドル円為替相場が月を通して120円を挟んで上下1円幅の変動であったことから、ドル建てプラチナ価格の上昇に影響される形となりました。月初1日に4,655円でスタート、6日に月間最安値となる4,578円をつけた後は、26日に月間最高値である4,864円をつけるまで概ね上昇基調を維持し、その後はプラチナ手仕舞い売りと円為替相場の円高への反転から急落し、4,753円での越月となりました。
                               以上
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