マーケット市況情報

2017年08月09日 17時00分

2017年7月の貴金属市況2017年08月09日 17時00分

価格ベース
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:   〃   円建:   〃

金(Gold)
■ドル建て金相場
1,235.20ドルでスタートした7月のドル建て金相場は、3日発表の良好な米経済指標を受け1,220ドル近辺まで急落。その後は米雇用統計発表を前に1,220ドルから1,230ドルのレンジ相場を形成、動意に乏しい展開となった。7日発表の同指標では非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に上回る結果となり、米国経済の底堅さが再認識されたことで利上げ観測の高まりをサポート材料にドル買いが進むと10日には月間最安値の1,207.55ドルまで下げ足を強めた。
その後はロシアとトランプ米大統領の家族との関係を巡る政局不安を皮切りに徐々に下値を切り上げはじめた。12日にはイエレンFRB議長が米下院金融委員会の公聴会で物価の先行きに対する不確実性について言及したことから、今後の追加利上げは慎重に判断すると受け止められ、1,220ドル近辺まで値を戻すと14日発表の米6月CPI及び小売売上高の弱い結果を受け、今後の金融政策への先行き不透明感の高まりにドル売りが優勢となる中で堅調地合いへ転換した金相場は1,230ドル台まで上伸。 18日にはオバマケアを廃止する新たな法案の議会承認が難しい状況となる中、トランプ政権が掲げている経済政策への不確実性の高まりから対ユーロでドルが1年2ヶ月ぶりの安値をつけると1,240ドルを突破。20日にはECB理事会後の総裁会見で今秋には金融緩和縮小の議論を行うとの発言から対ドルでユーロが買われ、その後のトランプ米大統領のロシアとのつながりに関して特別検察官が捜査範囲を広げるとの報道も金へのサポート材料となり、翌21日には1,250ドル台中盤まで続伸。25から26日にかけて開催されるFOMCを前に1,250ドルを挟むレンジで推移したあとは、26日のFOMC声明で物価に対して慎重な見方が示され、長期金利が低下する中でドル全面安の展開から1,260ドルを突破。月末にはロシアゲート問題や米オバマケア代替法案の行方に市場の注目が集まる中で31日には月間最高値の1,267.55ドルまで続伸して終了。

■円建て金相場
4,524円でスタートした7月の円建て金相場は、月半ばにかけて為替相場がドル高円安に進むも、ドル建て金相場の下落を受け軟調地合いとなると、14日には月間最安値の4,484円まで下げ幅を拡大。月末にかけては、ドル安円高が進行するも上昇するドル建て相場により下値を切り上げ、月末31日に月間最高値の4,549円で終了。

プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
919ドルでスタートした7月のドル建てプラチナ相場は良好な米経済指標を背景に下落する金相場に連れ安となり910ドル割れまで下落。その後は南ア・ランドの下落や軟調な米国株を背景に徐々に弱含む展開となった。7日には米6月雇用統計が発表され、非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を大きく上回ったことからドルが買われ、11日には月間最安値となる891ドルまで下げ幅を拡大。しかし、ロシアとトランプ米大統領の家族との関係を巡る政局不安やイエレンFRB議長の議会証言を受けて金相場が反発すると米国株の上昇もサポート材料となり、14日のロンドン時間午後には918ドルまで回復。その後も南ア・ランドの反発やオバマケア代替法案の可決断念を受けたドル相場の下落を受けて18日には927ドルまで続伸した。20日にはECB総裁会見を受けてユーロが大きく買われ、米特別検察官がトランプ米大統領とロシアとのつながりに関して捜査範囲を広げるとの報道を受けて金相場が続伸すると翌21日には937ドルまで急騰。その後はFOMCを前にポジション調整でドルが買われたことから一時920ドル台中盤まで値を落としたものの、26日のFOMCでは市場予想通り政策金利が据え置かれ、物価の先行き見通しが下方修正されたことでドル全面安の展開となり、翌27日のロンドン時間午後には931ドルまで反発。その後、月末31日には月間最高値の938ドルまで値を戻して終了。

■円建てプラチナ相場
月間最高値の3,446円でスタートした7月の円建てプラチナ相場は、軟調な展開をみせるドル建てプラチナ相場を受けて上値の重い展開となると、12日には月間最安値の3,401円まで値を下げた。月末にかけて為替相場がドル安円高に推移するも、堅調に転じたドル建て相場により値を戻し月末31日は3,429円で終了。

銀(Silver)
■ドル建て銀相場
16.48ドルでスタートした7月のドル建て銀相場は、3日発表の米ISM景況指数の結果を受け下落する金相場同様、軟調な展開となると、7日発表の米雇用統計で平均時給は伸び悩んだものの、非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に上回る伸びをみせたことで下げ足を強め、10日には月間最安値の15.22ドルまで急落。
ロシアとトランプ米大統領の家族との疑惑を巡る政治不安から、金への逃避需要が強まると銀相場も上昇基調へ転換。12日にはイエレンFRB議長が公聴会にて、インフレ率が目標を下回る中、性急な利上げはないとの見解を示したことから16ドル近辺まで値を戻した。
その後は一時値を落とす場面がみられたものの、14日発表の米6月CPI及び小売売上高を受け、政策金利引き上げ見通しの後退に値を戻し16ドルを突破。加えて、オバマケアの代替法案承認が厳しい状況となる中、経済政策への不透明感が強くなったことで上昇する金相場に連れ高となり底堅い相場展開。20日にはECB総裁の金融緩和縮小に関する発言に加え、トランプ米大統領とロシアのつながりに関する捜査範囲拡大の報道を材料に下値を切り上げ、16.40ドル近辺まで上昇。
その後はFOMCを前に16.40ドルから16.60ドルのレンジ相場を形成したあと、同声明でインフレ見通しの下方修正が指摘されたことから政策金利の引き上げペースの鈍化が意識されるとドル全面安の展開となり、27日には月間最高値の16.79ドルまで上伸。その後は、米国債利回り上昇を背景に16.60ドル近辺まで値を落とす場面があったものの、月末31日には16.76ドルで終了。

■円建て銀相場
月間最高値の62.80円でスタートした7月の円建て銀相場は、ドル建て銀相場の急落に伴い軟調に推移すると14日には月間最安値の59.90円まで下落。月末にかけて為替相場は円高基調となるもドル建て相場の堅調な動きを背景に月初レベルまで回復。月末31日には62.30円で終了。

■為替
112.22円でスタートした7月の為替相場は米長期金利の上昇や良好な米経済指標を背景に4日には113.21円まで上昇。6日には米6月ADP雇用統計を受けてやや軟調となる場面もみられたが、7日には米6月雇用統計が発表され、市場予想を大きく上回る雇用者数の伸びからドルが買われ、11日にかけて月間最高値の114.22円まで上昇。しかし、米大統領の家族とロシアとの関係を巡る疑惑報道やFRB議長の利上げに消極的な議会証言が嫌気され、ドル全面安の展開から13日には113.26円まで反落。翌14日には米CPIや米6月小売売上高が市場予想を下回ったことから続落。18日には米オバマケア代替法案の可決が困難との見方が広がる中でドルが売られ、112円を割り込んだ。その後は日銀金融政策決定会合やECB理事会と注目のイベントをこなす中で一時112円台に値を戻す場面も見られたが、ロシアゲート問題で特別検察官が捜査範囲を拡大するとの報道からドルが再び売り込まれ、24日には110.88円まで続落。その後はFOMCを控えて、ポジション調整や良好な米経済指標を材料に112円台へ反発した後、注目されたFOMC声明での物価の先行き見通しが下方修正されたことからドル全面安の中で再び111円を割り込んだ。その後も米第一四半期のGDPが下方修正されたことを材料にドルの上値は重く、月末31日には月間最安値の110.35円まで下落して終了。

正式名称
FRB 連邦準備制度理事会 CPI 消費者物価指数 FOMC 連邦公開市場委員会 
ECB 欧州中央銀行

以上