マーケット市況情報

2017年05月12日 09時00分

2017年4月の貴金属市況2017年05月12日 09時00分

価格ベース
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:LBMA Price  円建:   〃

金(Gold)
■ドル建て金相場
1,246.25 ドルでスタートした4 月のドル建て金相場は、米3 月自動車販売台数が予想よりも下回り、米国経済成長の見通しの不透明感が色濃くなると同時に、ユーロ圏の政治リスクが注目され1,260 ドル近辺まで上昇したが、5 日発表の米3 月ADP 雇用統計が良好な結果だったことを受けて下げに転じると月間安値の1,245.80 ドルまで下げ足を強めた。7 日アジア時間には米国がシリア空爆を実施したことで急騰すると、同日発表の3 月米雇用統計の弱い結果も下支えする形で1,266.45 ドルまで上伸。その後はダドリーNY 連銀総裁がFRB の資産規模縮小について言及しドル高が進むとNY 時間には1,250 ドル台中盤まで反落。その後はシリア情勢や北朝鮮の核・ミサイル問題などの地政学的な緊張の高まりに1,270 ドルを突破。12 日には米露外相会談でシリアを巡る議論に歩み寄りがみられず米露間の緊張が高まったことに加え、米大統領によるドル高けん制発言もあったことからドル売り優勢の中で13 日には月間高値の1,286.10 ドルまで急騰。その後は、ムニューシン米財務長官による「長期的に見て強いドルは良いことだ」との発言にドルが反応し上昇すると金は軟調地合いへ転換。しかし、英国総選挙と仏大統領選、北朝鮮のミサイル発射実験など、先行き不透明な世界情勢から安全資産として金が選好され、月間高値と同レベルの1,280 ドル台中盤まで反発。19 日には原油相場の急落を手がかりにドルが主要通貨に対して上昇すると、徐々に上値を削り1,280 ドル前半で推移。その後、仏大統領選挙第1 回投票で中道のマクロン前経済相が極右のルペン国民戦線党首を抑え、首位で決選投票に進んだことで安心感が広がり、1,270 ドル台中盤まで値を下げた。25 日には、米税制改革の一環として米法人税率が現行の35%から15%に引き下げられるとの観測を背景に軟調地合いを維持し1,260 ドル台前半まで下落するも、翌日公表された税制改革案の概要は詳細に乏しく、財源についても不明確だったためドル安となると1,270 ドル近辺まで反発。その後は、FOMC や米雇用統計発表を前に動意に乏しく月末には1,266.45 ドルで終了。

■円建て金相場
4,506円でスタートした4月の円建て金相場は、ドル建て金相場、為替相場同様に揉み合う展開の中で7日には月間安値の4,504円まで下落。月半ばにかけて円高となるも、ドル建て相場の上昇により、14日には4,552円まで値を伸ばした。月末にかけてドル建て相場は軟調地合いに転換したものの、ドル高が進行したことで値を伸ばし27日には月間高値の4,567円をつけた。その後はやや値を下げ4,554円で終了。

プラチナ(Platinum)
■ドル建てプラチナ相場
953.00 ドルでスタートした4 月のドル建てプラチナ相場は、米国経済の先行き不透明感やEU 圏の政治リスクの高まりにより上昇する金相場と堅調な原油相場の値動きを背景に、米国株が上昇すると960 ドル台中盤まで値を伸ばした。5 日発表の米3月ADP 雇用統計を受けて下落する金相場につられて反落するも、7 日アジア時間に米国によるシリア空爆で960 ドル台中盤まで値を戻した。その後、ダドリーNY 連銀総裁によるFRB 資産規模縮小についての発言が材料視され950 ドル近辺まで下落。また、プラチナの主要生産国である南アフリカでは3 月末にズマ大統領が内閣改造を断行するなど、政権内部を巡る分裂騒動を受け、米格付け会社により投機的格付へ格下げされるとランド安に拍車がかかり、10 日には月間安値の940.00ドルまで急落。その後は北朝鮮の核・ミサイル問題やシリア情勢を巡る地政学リスクの警戒感から上昇する金相場を追随するかたちとなり、970 ドル近辺まで急反発。米大統領によるドル高牽制発言を受けてドルが売られたことで970 ドル台中盤まで続伸。17 日のイースター休暇を挟んで米国株式市場の上昇を好感して再び値を伸ばすと、翌18 日に月間高値の985.00 ドルをつけた。その後、英国メイ首相が総選挙を発表したことから欧州株式市場を中心に終始軟調な展開が続き、960ドル台中盤まで続落。23 日の仏大統領選挙を前にマクロン候補優勢との報を受け欧州議会選挙への警戒感が和らぎ、月末にかけて南アランドの下落に上値を抑えられると月末28 日には946.00 ドルで終了。

■円建てプラチナ相場
3,515円でスタートした4月の円建てプラチナ相場は、徐々に上値を削ると、11日には円高とドル建てプラチナ相場の急落により月間安値の3,460円まで下げ幅を拡大。その後、為替相場は円高基調を維持するも、ドル建て相場が急騰したことで18日には月間高値の3,533円まで値を伸ばした。その後は軟調地合いとなり、ドルの急騰により値を戻す場面があったものの、月末には3,486円まで値を下げて終了。

銀(Silver)
■ドル建て銀相場
18.16ドルでスタートした4月のドル建て銀相場は、金相場の上昇につられ18.40ドル近辺まで値を伸ばすも、米経済指標の良好な結果を背景に下落基調へ転換。7日の米国によるシリアへの攻撃により地政学リスクが高まると18.40ドル台前半まで反発するも、ダドリーNY 連銀総裁のFRB資産規模縮小についての発言により18.00ドル近辺まで急落。10日には米国株式市場が軟調な展開となり、下げ足を強めると17.80ドル近辺まで値を落とした。翌11日にはシリアや北朝鮮情勢を巡る地政学リスクの高まりにより、他貴金属同様上昇すると、18.40ドル近辺まで値を戻した。更に、トランプ米大統領のドル高牽制発言におけるドル安の進行により、堅調地合いを維持すると13日には月間高値の18.56ドルまで上昇。月半ばから月末にかけては終始軟調な展開。高値圏にいたことから売りが優勢となり上値を削ると、英国総選挙実施の報を受け軟調に推移する欧州株式市場に押される形となり18.20ドル近辺まで反落。その後も上値は重く、21日には18ドルを割り込み17.98ドルまで値を落とした。25日には米税制改革による法人税引き下げ観測を背景に下落する金相場につられ、17.60ドル近辺まで再び下げ足を強めた。翌日公表された税制改革案の内容を受け一旦は反発したものの、金相場を追随するまでには至らず、軟調地合いを維持したまま月末に月間安値の17.41ドルをつけて終了。

■円建て銀相場
月間高値の67.10円でスタートした4月の円建て銀相場は月初に高値で揉み合う展開が続く中で5日に再び67.10円をつけた後はドル建て銀相場の急落や円高を伴い67円を割り込んだものの、ドル建て相場が反発してくる中で14日には67円を回復。月末にかけてドル高基調が続くものの、ドル建て銀相場が下落したことで下げ足を強め、月末に月間安値の63.80円をつけて終了。

■為替相場
111.27 円でスタートした4 月のドル円為替相場は米国長期金利低下やロシア爆破テロの報を受けて地政学的リスクの高まりから110 円台半ばまで下落。5 日には良好な米3 月ADP 雇用統計を背景にドル買いが優勢となる中で一時111 円半ば迄反発するも7 日の米国シリア空爆の報を受けてドル買いの巻き戻しから円買いが急速に強まることとなり、110.10 円台まで値を落とした。その後はFRB 高官によるFRB 資産規模縮小に言及した発言がドル買いを誘い、ドルのショートカバーも手伝って10 日には月間最高値の111.43 円まで値を伸ばす展開となった。同日、朝鮮半島への米軍空母派遣との報道やトランプ大統領によるドル高牽制発言を受けて109 円を割り込むと17 日にかけて月間安値の108.29 円まで下落。月の後半に入ると、108 円半ばから109 円半ばで揉み合う展開が続いた後、21日にはフランス大統領選を前に様子見ムードが広がり小動きとなった。25 日には朝鮮半島情勢の緊迫化が懸念されていたが、核実験を含む挑発行為は行われず、110 円台半ばまでドル買いが進んだ。月末にかけて、トランプ政権の税制改革案が発表される前から期待が先行する中でドル買いが優勢となったが、発表された案に財源が不明確であったことから急速にドルの買戻しが進み、110 円台後半まで値を落とすと月末28 日には111.29 円で終了。