マーケット市況情報

2016年10月14日 11時00分

2016年9月の貴金属市況2016年10月14日 11時00分

価格ベース
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:LBMA Price  円建:   〃

金(Gold)
■海外金相場
月間安値の1,305.70ドルでスタートした9月の金相場は、米8月ISM製造業景況指数の低調な結果を受け、ドルが主要通貨に対して下落すると1,315ドル近辺まで上昇。翌2日も発表された米9月雇用統計が市場予想を下回る結果だったことからドルが売られ、1,320ドル台中盤まで続伸。その後も米経済指標の冴えない結果を受けて下落するドルを背景に、7日には月間高値の1,348.75ドルまで急騰したが、8日に欧州中央銀行(ECB)の政策金利が現状維持となったことから一転して投機筋を中心にポジション調整の売りが広がり、1,330ドル台後半まで反落。米地区連銀総裁による追加利上げへの積極的な発言も下落を支援する材料となり、9日にかけて1,330.85ドルまで続落した。
引き続き軟調地合を維持すると、米連邦準備制度理事会(FRB)の理事による早期追加利上げに対する慎重な発言を受け反発するも、翌週に米連邦公開市場委員会(FOMC)が控えていることから利上げに対する警戒感は払拭できず、ドル高が進行すると、14日にかけて1,321.75ドルまで下落。15日に発表された米経済指標が市場予想を下回る低調な結果となったことで、ドル安が進行すると、一時的に上昇する局面がみられたが、FOMCが控えていることで上値は抑えられ、16日には1,308.35ドルまで下落。
20日から開催される日・米金融政策決定会合を前に1,315ドル近辺で小動きすると、日銀金融政策決定会合では政策金利は据え置かれたものの、新たに長短金利操作付き量的・質的金融緩和を導入することが発表されると円安・ドル高の流れに値を落とす場面も見られたが、当該金融政策の解釈が判然としない中でその後のFOMCで政策金利が据え置かれ、2017年以降の利上げペースが鈍化される可能性が示唆されるとドル売りが優勢となる中で1,330ドル台後半まで急騰。
ドイツ大手銀行に対する米司法省との巨額の和解金を巡り、欧州金融市場への先行き不透明感が台頭したことから、一時1,340ドル近辺まで上昇するも、27日発表の米経済指標の良好な結果と、ドルが主要通貨に対して上昇したことを受けて、1,320ドル台中盤まで急落。28日にはイエレンFRB議長の議会証言で、FOMCメンバーの大半が年内利上げを見込んでいることが明らかとなると続落。月末のロンドン時間午前には1,327.90ドルまで反発したものの、ドイツ大手銀行の和解金減額報道から欧米株価が反発し、1,322.50ドルまで下落して終了。

■国内金相場
4,392円でスタートした9月の円建て金相場は、月初ドル建て金相場の上昇と円安が相俟って5日及び6日に月間高値の4,457円をつけたものの、月半ばにかけてドル建て相場が下げ足を強め、やや円高に推移したことから16日には4,365円まで下落。その後も下旬にかけて一段と円高が進んだものの、ドル建て相場が急反発したことで円建て相場は上昇した場面がみられたが、ドル建て相場は下落へ転じ28日には月間安値の4,329円まで値を下げた。月末にかけてやや値を戻して4,334円で終了。

プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,051.00ドルでスタートした9月のプラチナ相場は、先月からの軟調地合を引き継ぎ下落基調が続いたものの、2日に発表された米9月雇用統計の結果を受けて上昇した金相場に連れ高となり、1,060ドル近辺まで値を伸ばした。5日には、世界最大のプラチナ生産国である南アフリカの鉱山建設労働者組合連合(AMCU)が、PGM鉱山会社との賃金交渉が決裂したことで堅調推移。その後も弱い米経済指標を背景に利上げ観測の後退から上値を伸ばし、7日にかけて月間高値の1097.00ドルまで上昇したものの、欧州中央銀行(ECB)の政策金利の据え置きや米地区連銀総裁の利上げに対する強気の姿勢から金相場が下落すると投機筋の利益確定の売りも巻き込み、9日にかけて1,073.00ドルまで値を落とした。
12日には引き続き軟調地合を維持し、1,043.00ドルまで下落。米連邦準備制度理事会(FRB)理事が『金融政策の引き締めに当たっては今後も慎重さを維持する必要がある』との認識を示したことが好感され、米国株式が反発する中でプラチナ相場も一時値を戻し1,060ドル近辺まで上昇も、その後に急落した米国株と原油相場に連れて1,030ドル台まで大幅下落。16日には米経済指標の市場予想を上回る結果を受けてドルが主要通貨に対して上昇すると月間安値の1,012ドルまで続落した。
その後は、20日から開催される日・米金融政策決定会合を前に、警戒感から徐々に下値を切り上げつつも、1,020ドル台のレンジ相場に終始。日銀金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けて、金相場が上昇したことから連れ高となり1,055.00ドル近辺まで値を伸ばし、その後も米経済指標の弱い結果がサポート要因となり、1,060ドル近辺まで続伸。
しかし、原油相場と欧米株価が下落したことを材料に徐々に上値を削ると、27日には良好な米経済指標とドル高を受け、NY時間に一時1,010ドル台まで値を落とす場面があったものの、石油輸出国機構(OPEC)が8年ぶりに減産することで合意し、原油相場が反転すると、1,040ドル近辺まで反発。その後月末にかけて大きな動きは無く、1,034.00ドルで終了。

■国内プラチナ相場
3,596円でスタートした9月の円建てプラチナ相場は、月初堅調なドル建てプラチナ相場と円安から上昇。その後、為替が円高に進んだもののドル建て相場が堅調地合いを維持したことで、7日に月間高値の3,691円まで続伸。月半ばにかけて為替、ドル建て共に軟調基調となると16日には3,496円まで反落。月末にかけて、円高とドル建て相場の下落から28日には月間安値の3,425円まで値を落としたが、月末にはやや値を戻し3,441円で終了。

銀(Silver)
■海外銀相場
月間安値の18.65ドルでスタートした9月の銀相場は月初、米経済指標の冴えない結果を受け上昇すると、翌2日に発表された8月米非農業部門雇用者数も市場予想を大幅に下回り、ドルが主要通貨に対して下落するとNY時間には19.40ドル近辺まで急騰。その後も、6日に発表された8月米ISM非製造業景況指数がおよそ6年半ぶりの低水準に落ち込み、米国経済の不透明感から追加利上げ観測が後退すると、一時20ドル近辺まで上昇し、8日には月間高値の19.93ドルを付けた。しかし、中国経済指標の低調な結果とECB政策金利の据置き、追加緩和の見送りが決定されると軟調地合に転換し19.60ドル近辺まで値を落とした。更には、米地区連銀総裁の追加利上げに対する積極的な発言も相俟って、19.10ドル近辺まで急落。
その後も下落は止まらず、12日には18.72ドルまで続落したが、FRB理事の金融政策に対する発言から米国株が上昇したことを好感した買いに下値をサポートされ19.20ドル近辺まで反発。しかし、追加利上げ観測が強まっている中で上値も重く、ドルの上昇と共に下落に転じた。その後は、米経済指標の低調な結果によるドル安の進行があったものの、翌週のFOMCを前に様子見ムードから値動きは乏しく19ドルを挟むレンジ相場で推移。
投機筋の買いにより19.20ドル前後まで値を戻し、20日から開催される日・米金融政策決定会合を前に小動きとなった後は、21日に発表された日銀政策金利の据置きと長短金利操作付き量的・質的金融緩和を導入が決まった上、FOMCでも政策金利は据え置かれ、翌年以降の利上げペースが鈍化するとの見込みを発表したことから急騰し、22日には19.88ドルまで上伸。しかし、20ドル手前の水準では実需の追随も乏しく、投機筋の利益確定の売りに押され、19.70ドル近辺まで大きく値を落とした。
27日に発表の米経済指標が良好な結果だったことからドル買いが優勢となる中、下げ足を強め19.12ドルまで続落。月末にはやや値を戻して19.35ドルで終了。

■国内銀相場
64.50円でスタートした9月の円建て銀相場は、為替が円安に推移しドル建て銀相場が上昇したことで値を伸ばすと、7日には円高に進んだにもかかわらず、堅調地合いを維持するドル建て相場によって月間高値の67.60円をつけた。月半ばにかけて軟調に推移するドル建て相場により16日には64.60円まで下落。下旬にかけて為替が円安に推移するも、ドル建て相場が急反発したことで上昇したが、月末にかけてドル建て相場が下落したことに加え、為替が円高に推移し30日に月間安値の64.30円で終了。

■為替相場
9月の為替相場は月の半ばにかけて102円を挟んで揉みあう展開が続いたが、その後は100円の大台を前に踏みとどまり、やや値を戻す展開となった。
月初103.18円でスタート。2日には米8月雇用統計が発表され、市場予想を下回る軟調な結果となったことから一時102円台後半までドル売りが優勢となったが、急激な円高に対する警戒感から下げ渋り、東京時間5日には月間高値である103.93円まで上昇。 米祝日明けの6日には米8月ISM非製造業景況指数が市場予想を大幅に下回り、損失確定の売りも巻き込み、一時101.20円付近までドル売りが進んだ。
その後は欧州中央銀行(ECB)理事会で政策金利が据え置かれ、米FRB高官の当月利上げに対する積極的な発言等からドル買いが進むと一時103円台を回復。12日には米FRB理事の講演で早期利上げへの消極的な姿勢が示されたことを嫌気して101.50円近辺まで売り込まれたものの、本邦の40年債発行の報道から102.60円近辺まで反発。さらには日銀の金融政策決定会合での追加緩和の期待感の高まりも相俟って103.20円付近まで続伸。
その後は、原油相場下落を背景に米国株が下落する流れに102円付近まで値を戻した後は、日銀の金融政策決定会合やFOMCの発表を前にポジション調整の動きから、101.50円付近まで軟調推移。21日の日銀金融政策決定会合では政策金利が据え置かれた一方で、長短金利操作付量的質的金融緩和策が導入され、市場では一時102.50円近辺まで円売りが広がったものの、同新政策の解釈が判然とせず、100円台半ばまで円が買い戻された。その後のFOMCでも市場予想通りに追加利上げが見送られ、ドル売りの流れは続くものの、100円の大台を前に踏みとどまった。
26日にも独最大手銀行株の急落を巡って、メルケル首相が同行の金融支援を見送るとの一部報道からリスク回避の流れが強まると、27日には月間安値の100.32円まで下落。その後は石油輸出国機構(OPEC)の非公式会合での減産合意に米国株式市場が反発すると、米第二四半期GDPも市場予想を上回ったことでドル買いが優勢となり、一時101.70円付近までドル買いが進んだ。その後は月末にかけて利益確定の売りに押される形で101.12円にて終了。

以上