マーケット市況情報

2016年07月08日 17時00分

2016年6月の貴金属市況2016年07月08日 17時00分

価格ベース
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:LBMA Price  円建:   〃

金(Gold)
■海外金相場
1,216.25ドルでスタートした6月の金相場は、米5月雇用統計発表を前に大きな値動きはみられず、1,210ドル台中盤で推移すると、3日のロンドン時間午前に月間安値の1,211.00ドルをつけました。その後発表された同統計では、非農業部門雇用者数の伸びが2010年9月以来の低水準にとどまったことを受け、6月追加利上げ観測の後退から、ロンドン時間午後には1,240.50ドルまで急騰しました。その後、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長は講演で緩やかな追加利上げが適切であるとの認識を示したものの、具体的な利上げのタイミングについては触れなかったことから、金への資産流入が続くと10日には1,275.50ドルまで底堅く推移しました。
その後も英国が欧州連合(EU)離脱を巡る国民投票で、離脱派優位との見方から相場は堅調を維持した後、15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)開催を控えて1,280ドル前後で様子見の展開となりました。同会合では市場予想通り政策金利が据置かれ、1,310.75ドルまで上昇したものの、ロンドン時間午後未明にEU残留派の英国下院議員が銃撃され、残留派が優勢になるとの観測からニューヨーク時間にかけて一時1,270ドル台後半まで急落する場面も見られましたが、同投票に対する投資家の警戒感は根強く、安全資産である金が選好され、1,290ドル台前半まで反発しました。下値は限定的なものでした。
23日の英国EU離脱に対する国民投票を前に、世論調査では残留派と離脱派の支持率が拮抗しつつも、やや残留派が優勢である見方が強まり、小動きながら徐々に値を落とすと、23日には1,262.15ドルまで下落しました。アジア時間24日には同投票が終了し、随時開票作業が進む中で、大方の予想を裏切って離脱派優勢となる中、欧州経済に対する先行き不透明感の台頭や米利上げ観測が大幅に後退したとの見方からアジア時間に一時1,350ドル台まで急騰したものの、その後は徐々に落ち着きを取り戻す中、24日のロンドン時間午後には1,315.50ドルまで値を落としました。
週明には英国EU離脱決定に伴う警戒感から金は底堅く推移すると27日のロンドン時間午前には月間高値の1,324.60ドルをつけました。月末にかけて投機筋を中心とした売りが優勢となると1,310ドル台前半まで下落した後、1,320.75ドルまで反発して終了しました。

■国内金相場
4,376円でスタートした6月の円建て金相場は、ドル建て相場が小動きながら徐々に値を落とす中、為替も円高に進んだことから3日には月間安値の4,290円まで下落しました。月半ばにかけて円高が継続したものの、ドル建て金相場が底堅く推移したことから16日には月間高値の4,435円まで上伸しました。24日に、英国のEU離脱の是非が決定するとドル建て金相場は急騰した一方で急激な円高が進んだことから、円建て相場の上げ幅は限定的で月末には4,380円まで下落して終了しました。


プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
974.00ドルでスタートした6月のプラチナ相場は、米5月自動車販売台数が前年同月比で下回り、石油輸出国機構(OPEC)総会で増産凍結の見送りが決定されると実需後退懸念から急落し、3日には月間安値の960.00ドルまで値を下げました。しかし、米5月雇用統計が市場予想を大幅に下回ると、米追加利上げ観測の後退からドル安が進行しました。プラチナ相場は、急激に値を戻し、ニューヨーク時間には980ドル近辺まで急騰しました。週明け後のイエレンFRB議長講演では利上げの具体的なタイミングに対する発言がでなかったことを背景にドル安が進み、コモディティ全般が反発する中でプラチナ相場も堅調に推移し990ドル近辺まで続伸し、8日にかけて1,000ドルを突破すると同日ロンドン時間午後に月間高値の1,016.00ドルまで上伸したあとは利食い売りから大きく反落し、990ドル台前半まで値を落としました。
英国が欧州連合(EU)離脱を巡る国民投票を控え、EU離脱へ向かっていることが世論調査で明らかになると、英国離脱後の欧州経済及び世界経済の先行き不透明感が市場に広がり、ニューヨーク時間に一時970ドル台前半まで下落しました。15日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で米政策金利の据置きが決定されると、ドル安を背景に反発し、980ドル台中盤まで値を戻しましたが、英国のEU離脱懸念は払拭されず、リスク回避的に売りが優勢の中、17日には968.00ドルまで反落しました。
英国のEU残留・離脱の是非を問う国民投票に関する最新の世論調査では離脱リスクが後退し、原油価格の持ち直しを材料にプラチナ相場も986.00ドルまで上昇しましたが、欧州中央銀行(ECB)ドラギ総裁の追加緩和を示唆する発言からユーロ安・ドル高が進むと、970ドル台中盤まで軟調に推移。23日には963.00ドルまで続落しました。24日には市場予想に反し、英国のEU離脱派が勝利したことを材料に急騰した金相場につられ、一時990ドル台中盤まで上昇しましたが利食い売りから上げ幅を削り980ドル近辺まで下落しました。
週明け後も、英国のEU離脱問題を背景とした前週の流れを引き継ぎ、投機筋を中心に売りが優勢となると、28日には975.00ドルまで続落。月末にかけて米国追加利上げ観測の後退や、欧米株式・原油価格が上昇したことを好感しロンドン時間は999.00ドルまで反発した後、ニューヨーク時間には1,000ドルを突破し、1,030ドル付近まで上伸しました。

■国内プラチナ相場
月間高値の3,582円でスタートした6月の円建てプラチナ相場は、ドル建て相場の下落に加え、為替が円高に進行したことで値を落としましたが、その後はドル建て相場の反発により9日には月初並みの水準まで戻しました。月半ばにかけて、ドル建て相場は軟調に推移し、為替が緩やかに円高へ進む中で17日には3,385円まで下落しました。24日のEU離脱を巡る英国国民投票の結果を受け、ドル建て相場は上昇しましたが、それ以上に為替が円高に進んだことで結果的に円建て相場は下落となりました。28日には月間最安値の3,320円まで下落したものの、月末にはやや反発し3,413円で終了しました。


銀(Silver)
■海外銀相場
月間安値の15.95ドルでスタートした6月の銀相場は独自材料に乏しく、16ドル近辺の狭いレンジで推移すると、3日に発表された米5月雇用統計が市場予想を大幅に下回ったことを背景に急騰した金相場を追随すると、ニューヨーク時間には16.40ドル近辺まで上昇しました。その後も、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長による発言を背景とした追加利上げの先送り観測から堅調推移した金相場につられたことに加え、投機筋を中心とした買いから17ドルを突破すると、10日には17.32ドルまで続伸しました。
15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)開催を前に17.30ドル近辺で小動きとなると、同委員会の結果を受け堅調推移する金相場につられ、16日には17.71ドルまで上昇しました。その後は利食い売りと、金相場の急落を受けて反落し、ニューヨーク時間には17.20ドル近辺まで下落しましたが、17日には17.37ドルまで反発しました。
英国の欧州連合(EU)離脱を巡る国民投票を週末に控え、17.30ドルから17.40ドルの短い相場レンジを形成。世論調査から残留派がやや優勢である見方が強まったことを背景に、17.20ドル台まで値を落としました。アジア時間24日に開票作業が終了し、英国のEU離脱が決まったことを背景に急騰する金相場につられ18.04ドルまで上昇したものの、追随しきれず上げ幅は限定的でした。
週明け後、英国EU離脱決定に伴い急騰したことから利食い売りが進み、18.00ドルから17.50ドルの短いレンジで軟調に推移しましたが、金相場の急騰を背景に、金相場に対する銀相場の割安感から、投機筋を中心に買いがふくらむと、29日には18.21ドルまで上昇しました。その後も底堅く推移し、30日には月間高値の18.36ドルまで上昇し終了しました。

■国内銀相場
59.40円でスタートした6月の円建て銀相場は、月初2日にドル建て相場が小動きする中、緩やかな円高が進行すると3日にかけて月間安値の58.60円をつけました。月半ばにかけて堅調に推移し、16日には62.40円まで上昇しました。24日の英国国民投票では、円高におされ一時値を下げましたが、その後は円高以上にドル建て相場が上昇し、月末30日には月間高値の63.10円まで上伸して終了しました。

■為替相場
110.63円でスタートした6月の為替相場は月を通じて大きく下落する展開となりました。
月初、安倍首相が消費増税の再延期を表明したものの、補正予算への言及がなされなかったことで市場の失望感から109円付近まで下落しました。その後は米5月雇用統計を控えて動意に乏しい展開が続きましたが、3日には同指標が発表され、非農業部門の雇用者数が市場予想を大きく上回る結果となったことから106円台中盤まで急落しました。
6日には前週のドル売りの流れを引き継いで106.55円まで下落したものの、ドルの買い戻しや米FRB議長講演の内容が材料視されると107.80円付近まで大きく反発し、その後は英国のEU離脱問題への懸念が高まりから主要欧米株価が下落したことから106円台後半で推移しました。
15日には米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが見送られ、政策金利見通しが下方修正されたことから105円台半ばまで下落しました。翌16日は日銀の金融政策決定会合で追加緩和が見送られると投機筋の損失確定の売りを巻き込みながら2014年8月以来となる103円台半ばまで急速に円高が進みました。
その後は英国の国民投票を控えて大きな値動きはみられませんでしたが、事前の世論調査でEU残留派が優勢との見方が除々に広がり、利益確定の売りや米国株の上昇を受けて106円台まで反発する場面も見られましたが、24日のアジア時間には国民投票の開票結果が順次報道される中、事前予想を覆して離脱派勝利が優勢となると英ポンドが大きく売り込まれ、リスク回避的に円買いが急速に進むと一時99円台まで円高が進みました。
その後月末にかけて、急激な円高に対する反動や警戒感から103円付近まで円安が進んだあとは月末にやや値を落として102.91円で終了しました。

以上