マーケット市況情報

2016年02月09日 10時00分

2016年1月の貴金属市況2016年02月09日 10時00分

価格ベース
金 US$:LBMA Price 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:LBMA Price  円建:   〃

金(Gold)
■海外金相場金
月間最安値の1072.70ドルでスタートした新年1月の金相場は4日、中国上海株式市場で導入された取引停止措置制度が初日から発動したことや中国上海株の大幅下落に端を発した世界的な株安の広がりを背景に買い進められると1,082.25ドルまで上昇しました。その後は北朝鮮の水爆実験発表やサウジアラビアとイランの国交断絶による地政学的リスクの高まりに1,100ドルを突破すると、その後も中国の株式市場で2度目となる取引停止措置が発動されたことから1,110ドル近辺まで続伸しました。8日には米12月雇用統計が市場予想を上回ったことから利益確定の売りが優勢となるものの、北東アジアや中東を巡る地政学的リスクが意識されことで揉みあう展開となり、1,100ドル台付近で推移しました。その後は中国株の下落を機に広がった世界同時株安や中東を巡る地政学的リスクの高まりに、これまで買われていたポジションを手仕舞う動きが進むと13日には1,081.80ドルまで大きく値を落としたものの、中国経済への先行きに対する懸念は根深く、一時1,090ドル台中盤まで反発しました。米株の伸長から市場に安心感が広がると一時1,070ドル近辺まで急落しましたが、15日には米経済指標が市場予想を下回ると1,093.75ドルまで反発しました。18日は米国市場が休場の中で大きな値動きとはなりませんでしたが、休日明けは原油相場の大幅下落を材料に米株が大きく下落するとリスク回避の流れが強まり、20日には1,101.75ドルまで上昇しました。その後は欧州中央銀行による理事会後の会見でドラギ総裁が追加緩和を示唆したことからユーロ安・ドル高が進み、1090ドル近辺まで下落。22日には世界の主要株式市場が反発したことで軟調推移したものの、下値はサポートされ、1,090ドル台中盤付近で推移しました。原油相場の下落を材料に米国株が下落すると1,120ドル近辺まで上昇しましたが、その後は米連邦公開市場委員会の発表を控えて様子見ムードが広がりましたが、発表された声明では市場予想通りに金利が据え置かれたものの、世界経済の動向を注視するとの姿勢が強調されたことから世界的な景気減速への懸念が強まる形となり、ニューヨーク時間には1,130ドル近辺まで上昇しましたが月末にかけて1,111.80ドルに値を落として終了しました。

■国内金相場
4,169円でスタートした新年1月の円建て金相場は為替が円高方向に進んだ一方でドル建て金価格の上昇を追い風に7日には4,218円まで上昇。その後は月の半ばにかけて円高とドル建て金価格の下落を受けて15日には月間安値である4,140円まで反落しました。月後半にはやや円高に進んだものの、ドル建て金価格の反発を受けて22日には4,200円を突破し、4,204円をつけました。その後も28日には月間最高値の4,319円をつけ、月末には4,297円をつけて終了しました。

プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
878ドルでスタートした1月のプラチナ相場は、中国株式市場の取引停止措置発動を背景に870ドル台中盤まで下落しましたが、発表された2015年の米自動車販売台数が過去最高を記録したことから米経済の底堅さが確認され、5日には月間高値の893ドルまで反発しました。その後は中国株式市場で2度目の取引停止措置が発動されると実需後退懸念から売りが優勢となり860ドル近辺まで下落した後、8日には876ドルまで反発。しかし、その後は中国株の大幅下落で広がりを見せた世界同時株安を材料に840ドル近辺まで下落しましたが、中国人民銀行による大規模な為替介入から中国株が上昇すると実需回復への期待感から一時850ドル近辺まで反発するも、仏大手自動車会社への排ガス規制不正操作問題の立ち入り調査が実施されたことや米経済指標が市場予想を下回った事から15日には839ドルまで下落しました。18日は米国祝日で薄商いの中、825ドルを挟む展開で推移。その後は原油相場の下落を材料に世界的な株安が広がると実需後退懸念が再び材料視され、南ア・ランド安の進行による供給増加観測も嫌気され、21日には814ドルまで下落しました。しかしその後はECB総裁による追加緩和の示唆を材料に欧米株が反発すると830ドル付近まで上昇。南ア鉱山大手のインパラ・プラチナム社で発生した火災事故を受けた供給懸念や原油相場の反発を機に欧米株が戻りを見せると880ドル付近まで続伸しました。その後は利益確定の売りから860ドル近辺まで下落するも米経済指標が低調だったことから利上げペースは慎重に進められるとの見方が広がり、米株の上昇を好感して866ドルで終了しました。

■国内プラチナ相場
3,504円からスタートした1月の円建てプラチナ相場は為替がやや円高方向に進んだものの、それ以上にドル建てプラチナ価格の上昇を材料に6日に月間高値の3,514円まで上昇しました。月の半ばにかけて為替が円高方向に進み、ドル建てプラチナ価格も下落したことから19日は3,207円まで下落しました。月末にかけて円安方向に進んだ為替とドル建てプラチナ価格が反発したことから28日には3,445円まで上昇し、月末には3,404円で終了しました。

銀(Silver)
■海外銀相場
14.00ドルでスタートした1月の銀相場は、中国に端を発した世界的な株安の連鎖を背景とした金相場の上昇に追随したものの、中国経済への先行き見通しへの警戒感の高まりから売り買い交錯してもみ合う展開となり、14.00ドルを挟む展開で推移しました。その後はサウジアラビアとイランの国交断絶など、地政学的リスクの高まりから金相場が上昇するとつれ高となり、一時14.40ドル付近まで上昇したものの、8日には利益確定の売りから14.04ドルまで値を落としました。その後は原油相場の下落を嫌気して金相場が下落すると、13.80ドル近辺まで下落するも実需を中心とした安値拾いに買い支えられたことから売り買い交錯すると13.80ドル~13.90ドル近辺の比較的狭いレンジで推移。13日には金相場の反発につられて一時14.20ドル近辺まで上昇するも、中国や米国株式市場が反発したことで世界的な株価の下落に歯止めがかかったとの見方が広がり、13.83ドルまで下落しました。18日は米国市場が祝日で休場だったことから大きな値動きはみられませんでしたが、祝日明けは世界的な株式市場の下落を背景に金相場が上昇し、銀も一時14.20ドル近辺まで追随しました。その後はECB総裁が追加緩和を示唆したことを材料にドル高が進むと13.90ドル近辺まで下落するも世界的に株式市場が復調したことによる実需回復への期待感も高まり、14.30ドル近辺まで一時反発しました。その後は利益確定の売りに押されて14.10ドル近辺まで反落。FOMC会合後の発表内容を材料に金相場が上昇すると14.50ドル近辺まで大きく上昇しました。月末にかけて利益確定の売りに押されて14.08ドルで終了しました。

■国内銀相場
56.30円でスタートした1月の銀相場は為替が円高に進んだこと一方で、ドル建て銀価格がやや堅調に推移したことから8日には57.00円まで上昇しました。その後も月の半ばにかけてドル建て銀価格は下落したものの、為替が円安に進んだことから19日には55.50円まで反落しました。その後は月末にかけて為替がやや円安に進み、ドル建て銀価格が上昇したことから28日には月間高値である58.20円まで反発しましたが、月末には57.40円まで下落して終了しました。

■為替相場
120.38円でスタートした2016年1月のドル円相場は、中国経済の不透明感を背景にリスク回避志向の高まりから世界同時株安となる中、中東における地政学的リスクの高まりも加わり、逃避的に円高が進むと7日には118.64円近辺まで下落しました。翌8日には米12月雇用統計が発表され、市場予想を上回る結果であったことからドル買い・円売りが進み、118円台後半まで上昇しましたが続かず、117円台前半まで反落しました。
11日は東京市場が祝日で薄商いの中、116円台後半まで続落したものの、中国の株式市場の大幅下落を受けて一時116円台中盤まで円買いが進みました。その後は中国人民銀行による為替介入で中国株が下げ止まったことや13日には中国12月貿易統計が市場予想を上回ったことから一時118円台前半まで円安が進みました。14日にはかけて米地区連銀経済報告や米経済指標を受けてドル売りが強まり、116円台半ばまで円高が進行しました。
18日は米国市場が祝日で動意に乏しい展開でしたが、祝日明けは中国や欧米株式市場
の回復を受けて一時118円台を突破すると、さらには下げ止まりを見せない原油相場を受けて米株が大幅下落すると一時116円を割り込みました。その後は欧州中央銀行(ECB)の理事会後の記者会見でECB総裁が追加緩和を示唆したことでーロ安・ドル高が進むと117.50円近辺まで反発。その後も原油相場の反発や欧米株式市場が上昇したことから118.80円近辺まで続伸しました。
米連邦公開市場委員会後の発表や日銀の金融政策決定会合後の会見内容を見極めたいとの思惑から様子見ムードが漂う中、原油相場の下落を材料とした主要欧米株の下落を材料に一時117.70円近辺まで円が買われるも、すぐに118.50円近辺まで値を戻しました。その後は米連邦公開市場委員会(FOMC)会合後の発表で市場予想通り金利が据え置きとなったものの、労働市場の改善に触れるなどの発表内容を材料に一時119円を上回りました。そして月末に行われた日銀の金融政策決定会合後でマイナス金利が発表されると市場ではサプライズと受け止められ、日米金利差が拡大するとの見方から円安に推移し、120.87円で終了しました。

以上
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