マーケット市況情報

2014年05月09日 11時00分

2014年4月の貴金属市況2014年05月09日 11時00分

価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing  円建:   〃

金(Gold)
■海外金相場
1,286.50ドルでスタートした4月の金相場は、3月の雇用統計で非農業部門の就業者数が前月比19万2,000人増とそれほど悪い結果ではなかったものの、市場予想をやや下回ったことから利上げ観測への期待感が弱まり7日には1,299ドルに上昇しました。その後、ウクライナの東部ドネツク州などで新ロシア派勢力がロシア編入の動きを強めるなどウクライナ情勢悪化の懸念が台頭。地政学的リスクの高まりから金相場は堅調地合を形成すると、9日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を受けて早期の利上げ観測が後退する中、投機筋の買いが旺盛となり10日には1,321.50ドルに上昇しました。その後もウクライナ東部で親ロシア派と治安部隊の対立が激化するなどウクライナ情勢の緊迫化から資金流入が加速し、14日には月間最高値となる1,325.75ドルに上昇しました。
月半ばにかけては良好な米経済指標の発表を受けて1,330ドル近辺で上値を押さえられると、投機筋の利益確定の売りが加速し15日には1,298ドル近辺に下落しました。またウクライナ情勢の緊張緩和に向け米国、ロシア、EU及びウクライナの4社協議でひとまずの合意に至ったことで地政学的リスクが後退。また米国の製造業に関する景況感に改善が見られたことなどから金相場は軟調地合を形成し23日には月間最安値となる1,283.50ドルに下落しました。
しかしその後ロシアがウクライナ国境付近で軍事演習を開始したことをきっかけにウクライナ情勢が再び緊迫化。また欧米諸国が対ロシア追加制裁について協議を行うなど、先行き不透明感が高まる中、再び買いが強まり28日には1,302ドルに回復しました。1,300ドル近辺では投機筋の売りが見られたことや米株式相場の上昇などから上値の重い展開となったものの、ウクライナ情勢に対する警戒感は根強く、また月末には米連邦公開市場委員会(FOMC)が緩和縮小の継続を決定したことから下値も限定的となり30日には1,288.50ドルをつけて越月しました。

■国内金相場
4,301円でスタートした4月の国内円建て相場は、ドル建て金価格の上昇に歩調を合わせるかたちで月前半にかけては堅調地合を形成し15日には月間最高値となる4,377円に上昇しました。月半ば以降はドル建て金価格が軟調な展開となったことから下落基調となると、円相場にも大きな動きが見られない中、徐々に下値を切り下げ24日には月間最安値となる4,273円に下落した後、月末にはやや値を戻し30日には4,311円をつけて越月しました。


プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
1,424ドルでスタートした4月のプラチナ相場は、南アフリカ鉱山でのストライキの長期化から供給不安が意識される中、3月の米自動車販売台数が前年同月比5.7%増と市場予想を上回る好結果であったことや金相場の上昇を材料に4日には1,444ドルに上昇しました。1,450ドル近辺では投機筋の利益確定の売りに一時1,435ドル近辺に下落する場面が見受けられたものの、ウクライナ情勢の緊迫化に伴うロシアからの供給懸念からパラジウム相場が上昇したことや南アフリカ鉱山でのストライキの継続から下値は限定的となり、上昇基調が継続し14日には月間最高値となる1,466ドルに上昇しました。
1,470ドル近辺では産業用実需の買いも見られず、投機筋の利益確定の売りが優勢となると、金相場の下落に追随するかたちで15日には1,435ドルに下落。その後1,430ドル〜1,440ドル近辺での往来相場を形勢した後、南アフリカ鉱山会社がストライキ収束に向けて賃金の引上げを提案したことをきっかけにストライキ終結へ期待感が台頭。供給懸念の後退が意識される中、投機筋の売りが旺盛となると、1,400ドルの大台を割り込み24日には月間最安値となる1,394ドルに下落しました。月末にかけては、南アフリカ鉱山でのストライキ継続から終結への期待感が減退したことや、ウクライナ情勢の緊迫化を材料とした金相場の上昇から買いが優勢となり30日には1,424ドルに上昇して越月しました。

■国内プラチナ相場
4,754円でスタートした4月の国内円建て相場は、月前半にかけてドル建てプラチナ価格が堅調な推移を示したことに加え円安基調となったことから7日に月間最高値となる4,857円に上昇しました。その後も月半ばにかけてもドル建てプラチナ価格は堅調に推移したものの、円安基調に一服感が見られたことから国内円建て相場は上値の重い展開となり17日には4,779円に下落しました。月後半にかけてはドル建てプラチナ価格が下落基調となったことで24日には月間最安値となる4,695円に下落しましたが、月末にかけては価格を回復し30日に4,768円をつけて越月しました。


銀(Silver)
■海外銀相場
19.80ドルでスタートした4月の銀相場は3月の米雇用統計が市場予想を下回ったことをきっかけに利上げ観測の後退が意識される中、19.80ドル近辺を下値に底堅い相場推移を形成しました。その後もウクライナ情勢への先行き不透明感が台頭する中、地政学的リスクの高まりから金相場が上昇したことに追随する形で下値を切り上げると、9日に発表されたFOMC議事録を受けて早期の利上げ観測が後退する中、投機筋の買いが旺盛となり10日には月間最高値となる20.24ドルに上昇しました。
20.30ドル近辺では投機筋の利益確定の売りが見られ上値を押えられると、その後は20ドル近辺での相場推移を形成。しかし良好な米経済指標の発表をきっかけに再び米量的緩和の縮小継続が意識され投機筋の売りが優勢となり15日には19.77ドルに下落しました。
月半ばにかけては欧米がイースター休暇で全体的に動意に欠ける展開となり19.60ドルを挟んでの小動きを形成。しかしその後は欧米諸国とロシアの協議をきっかけにウクライナを巡る地政学的リスクがやや後退。再び下落基調となると、米景況感の改善などから米利上げ観測が意識される中、投機筋の売りが加速し24日には月間最安値となる19.06ドルに下落しました。
19.00ドル近辺は本年1月以来の安値水準であったことから産業用実需の買いも見られ、またロシアの軍事演習をきっかけにウクライナ情勢の緊迫化があらためて意識される中、26日には一時19.70ドル近辺に回復したものの月末にかけてはやや動意に欠ける中、投機筋の売りが優勢となり下値を切り下げ30日には19.28ドルに下落して越月しました。

■国内銀相場
 68.30円でスタートした4月の国内円建て相場は、底堅い推移となったドル建て銀価格と円安傾向から3日に月間最高値となる69.70円に上昇しました。その後ドル建て銀価格の上値が重い中、円高基調となったことで国内円建て相場は徐々に下値を切り下げ、11日には68.10円に下落しました。14日には68.50円に値を戻したものの、月後半にかけてドル建て銀価格が軟調な推移となる中、下落基調となり21日には月間最安値となる66.90円に下落。月後半にかけてはやや動意に乏しい展開となったものの円高基調の一服感から下値は限定的となり30日には67.10円をつけて越月しました。


■為替相場
103.20円でスタートした4月のドル円相場は、3月の米雇用統計で非農業部門の就業者数が前月比19万2,000人と市場予想をやや下回る結果であったことや、前月の速報値が情報修正されたことなどから、全体的に米労働市場は改善基調にあるとの見方からドル買い・円売りが優勢となり4日に月間最安値となる103.91円に下落しました。その後は3月の米連邦公開市場委員会FOMC議事録の発表を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)が金利引上げにそれほど積極的ではない可能性があるとの見方が台頭。また量的緩和第3弾終了から6ヶ月後の利上げを示唆する姿勢も見られなかったことから早期の利上げ観測が後退。ドル売り・円買いの動きが旺盛となり14日には月間最高値となる101.46円に上昇しました。
その後は週間の米新規失業保険申請件数が市場予想を下回ったことや、3月の生産者物価指数や鉱工業生産など好調な米経済指標の発表を受けて、徐々にドル買い・円売りの動きに転換。17日に102.14円に下落すると、日本の貿易赤字が市場予想よりも拡大したこともドル買い・円売りの動きを促し22日には102.66円に下落しました。しかし3月の米新築住宅販売件数が大幅に減少したことをきっかけに米景気の回復に対して慎重な見方が台頭し、月後半にかけてはドル売り・円買いの動きが優勢となると、ロシアがウクライナとの国境付近で軍事演習を開始したことを受けてウクライナ情勢の緊迫化が意識される中、相対的に安全とされる円を買う動き高まり28日には102.12円に上昇しました。
月末にかけては一時103円近辺まで下落する場面が見受けられたものの、2014年1〜3月期の米実質国内総生産(GDP)が伸び悩み市場予想を下回ったことをきっかけに米景気の先行き不透明感が意識される中、ドル売り・円買いが優勢となり30日には102.61円に値を戻して越月しました。


以上