マーケット市況情報

2013年03月11日 17時23分

2013年2月の貴金属市況2013年03月11日 17時23分

価格ベース
金 US$:London Fixing 円建:税抜参考小売価格
プラチナ US$:London Fixing  円建:   〃

金(Gold)
■海外金相場
2月の金相場は1665ドル近辺でスタートすると、1日に発表された米1月雇用統計の中で非農業部門雇用者数が15.7万人と市場予想を下回ったほか、失業率も7.9%と前月を下回ったことからドルが対主要通貨で下落する展開となりました。加えてFRBが雇用情勢の回復を量的緩和の継続基準に据えている事から金融緩和継続への期待感から、金相場は5日には月間最高値となる1678ドルに上昇しましたが、11日〜15日にかけて中国圏が旧正月に入り、金市場の下支え役が不在となる中で、15日〜16日に控えるG20(20か国財務相・中央銀行総裁会議)を前に投機家が売りを出したことから、下落基調に転換しました。15日には米著名ファンドが2012年10月〜12月期に保有していた金の上場投資信託(ETF)を55%削減したとの報が入り下げ幅を拡大し、1600ドル近辺にまで急落。G20は市場が不安視したようなサプライズは無く、これが安心感となり金相場は1620近辺に回復する場面も見られたものの、19日にドイツZEW(シンクタンク)景況指数が3年弱ぶりの高水準となったことで、欧州圏の景況感改善期待が強まり株式市場が上昇し、金相場から株式等に資金を動かす動きなども見られて金相場は上値の重い展開となりました。19日に米連邦準備理事会(FRB)が発表した1月29日-30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が発表され、この中で労働市場が改善する前に毎月850億ドルの資産買取ペースをコントロールすべきとの指摘が出ていたことにより、FRBが早期に量的緩和政策を縮小する可能性があるとの観測が高まり21日には月間最安値となる1568.5ドルまで急落しました。1600ドルを大きく割り込むレベルまで金相場が急落したことを受けて、アジア圏で金需要が活発化し、値を戻す展開となる中で、イタリア総選挙がねじれ国会を生む結果となり、同国の政局の先行き不透明感とそれに伴う欧州債務問題の再燃懸念から金相場にも資金が戻る展開となり1600ドル台を回復する水準まで反発しました。しかしながら1600ドルを超える水準では買いが続かず、逆に戻りを好感して金を売り株式等のリスク資産へと資金を動かす動きが強まる展開となり、FRB議長やECB総裁が金融緩和の継続を示唆する発言をしたことも、株式相場の上昇を促し金相場の下落を加速させて1588.5ドルに下落して越月しました。

■国内金相場
4,927円でスタートした2月の国内円建て相場は、ドル建て金価格が堅調な推移を示したことに加え、円安の進行から7日には月間最高値となる5,072円に上昇しました。その後はドル建て金価格が下落基調に転換したことを受けて徐々に下値を切り下げる展開となり13日には4,988円に下落。円安の進行もひと段落したことで国内円建て相場は軟調地合いとなると22日には月間最安値となる4,762円に下落しました。月末にかけてはドル建て金価格が反転したことで25日には4,800円に値を戻したものの、円高の進行に上値は押さえられ28日には4,767円に下落して越月しました。


プラチナ(Platinum)
■海外プラチナ相場
プラチナ相場は1672ドル近辺で始まると南ア大手鉱山会社の決算内容の予想以上の悪い数字を受けて、前月に発表された減産発表に対する懸念が強まる結果となり、投機筋の買いが強まる展開になりました。プラチナ相場は上昇し7日には月間最高値となる1736ドルまで上昇しましたが、その後は中国圏が旧正月に入り投機的な動きが鈍くなったほか、G20前に金相場が軟調となったことになびいて欧米の投機家の利益確定売りが出たことから軟調に転じると、一時1700ドル近辺まで下落しました。16日に南ア大手鉱山会社の一部鉱山で労働組合同士の小競り合いからの銃撃により負傷者が発生したとの報道から、南アの供給に対する不安感が強まったことで再び投機筋の買いが入り1700ドル近辺で支えられる展開が続きました。19日には連邦準備理事会(FRB)が発表した1月29日-30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録の中でFRBが早期に量的緩和政策を縮小する議論がなされていたことが判ると、それまでのサポートラインになっていた1700ドルを割り込んで下落しました。供給不安などから買いを続けていた投機筋の失望からの手じまい売りなども巻き込んで下げ幅を拡大し、1600ドル近辺へと急落しましたが、このレベルではアジア圏で買いも見られたことから、欧米投機家の失望売りとアジア圏の安値を拾う動きが交錯し1590ドル〜1630ドルと広い範囲でもみ合う展開となりました。26日には一時下げ幅を拡大し月間最安値となる1592ドルを付ける場面も見られ、月末にかけても同様のレンジでのもみ合い相場は続き、1598ドルで越月しました。



■国内プラチナ相場
5,016円でスタートした2月の国内円建て相場は、金相場同様にドル建て価格の上昇と円安の進行に値を伸ばし7日には月間最高値となる5,305円に上昇しました。その後ドル建てプラチナ価格が上値の重い展開となる中、徐々に下値を切り下げ18日には5,168円に下落。月後半にかけてもドル建てプラチナ価格が軟調な推移を示す中、国内円建て相場もドル建て価格に歩調を合わせるかたちで値を崩し5,000円を割り込み、22日には4,948円に下落しました。月末にはドル建て価格は下値を支えられたものの、円建て相場は円高の進行に下落基調が継続し28日に月間最安値となる4,849円に下落して越月しました。



■為替相場
1 日に91 円台後半でスタートした円相場は、米1 月雇用統計の良好な結果を受けてドル買いが強まり93円近辺まで下落しました。その後、白川日銀総裁の任期満了前の辞任表明を背景に、新体制での日銀の大胆な金融緩和観測が改めて強まり、94円近辺まで円安となりましたが、8 日に麻生財務大臣が「為替がわれわれの意図せざるくらいに円安にふれた」と発言すると再び円は買い戻され、92 円台に急騰しました。しかしその直後11 日に米財務次官の「日本のデフレ解消に向けた努力を支持する」との発言が円売りを促し、円相場は再び94 円台半ばまで急落しました。その後はG7や、15 日のG20 財務相・中央銀行総裁会議などでの高官発言などで振れ幅の激しい動きとなり94円台から一気に92円前半へと上昇しましたが、G20で採択された声明で円安けん制は避けられたとの解釈の下、93円台中盤に戻る展開となりました。その後、米経済指標の良好な結果などもあり株式相場が堅調に推移する中、円売り安心感が強く再び94 円台前半まで上昇したが、麻生財務大臣が日銀を介した外債購入の可能性を否定したことで円買い戻しが強まり、これを追認する形で安倍首相が発言し、再び円高基調になりました。25 日、日銀総裁人事について黒田東彦アジア開発銀行総裁の起用する意向を固めたとの報道が流れると、市場安心感から急激に円安が進み94.77 円をつけましたが、イタリア総選挙を巡る不透明感を背景に株式等でリスク回避動きが広がると円相場は急騰しました。月末にかけては、徐々に市場が落ち着きを取り戻していく中で再び円安基調となり92円近辺で引けました。


以上